「MVP開発って何なの?」「MVP開発って意味があるの?」
そんなことを思っている方も多いと思います。
MVP(Minimum viable product)開発は、直訳すると『顧客に価値を提供できる最小限の製品開発』を意味します。
新規事業の立ち上げ時など、顧客の需要・ニーズがあるのかどうかが分からない段階で、それらを実際に検証するために行われます。
MVP開発が大切だとなんとなくは分かっていても、MVPの意味や具体的な開発方法をきちんと理解できていない方が多いのが現状です。
そこで今回は、最短3週間でWEBシステムを開発するサービスBOLTを運営し、MVP開発を知り尽くした筆者が以下の項目を解説します。
- MVPの概要
- MVP開発の目的
- MVP開発の成功事例
- MVP開発の費用相場
この記事を読めば、MVP開発の意味や重要性を理解できます。
そしてさらに、MVP開発の方法を理解し、実践することができるようになり、新規事業の検証がスムーズに行えるようになるでしょう。
内容を簡単にまとめると・・・
- MVP開発とは、顧客ニーズの検証を行うために小さくサービスを開発する手法のこと
- MVP開発の目的としては、当たるかどうか分からない新規事業の失敗を減らすこと
- 最初から完成品をつくらずにMVP開発から始めることで、ムダなコストを削減するべき
- MVP開発を依頼するならBOLTという開発サービスはとりあえず相談しておくべき
- BOLTは、NoCode(ノーコード)というコードを書かない開発ツールに特化したシステム開発サービス
- 従来の開発会社では考えられなかったほど低いコストで開発を行えるため、まだ相談したことがない人は一度無料で資料請求をしてみるべき
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MVPの概要

「そもそもMVP開発って何なの?」
そう思っている方も多いと思います。
ですから、ここではまず、MVP開発についての基本的な内容を解説します。
MVPとは?
そもそもMVPとは、「Minimum Viable Product」の略称で、顧客に価値を提供できる最小限の製品のことを意味します。
そして、事業の仮説をもとに、製品をいち早く開発することを「MVP開発」と呼ぶのです。
もともと、MVPという考え方は、シリコンバレーの起業家スティーブ・ブランク(Steve Blank)、エリックリース (Eric Ries)らによって提唱されたものです。
エリックは「リーンスタートアップ(Lean Startup)」という、スタートアップ企業の仮説検証を体系化した本を出版しており、スタートアップ企業が小さく速く失敗しながら、仮説検証のサイクルを回していく手法を紹介しています。
その本のなかで、MVPは非常に重要な役割を担う考え方として紹介されています。
通常のソフトウェア開発との違い
通常のソフトウェア開発が、バグやエラーを出さないために、時間を掛けて完成品を作り上げることに対して、MVPはスピード重視で開発を行い、実際に顧客に使ってもらうことで「とにかく速く検証を行う」ことを重要視します。
事業環境が急激に変化する現代、とくにIT企業・スタートアップなどにおいては、スピーディかつ、ユーザーの要求に応じた柔軟性を持つ製品を提供することが大切なのは納得感があるかと思います。
MVP開発は、通常のソフトウェア開発と比較して開発期間が大幅に短縮し、短い期間で仮説検証を繰り返してスピーディーに開発していく点が大きな違いとなります。
MVP開発の目的

次に、MVP開発を行う目的は何なのかを紹介していきます。
MVP開発を行うことの最大の目的は、先述の通り、新規事業の立ち上げ時、サービス開発にかかるムダなコストを削減したり、顧客ニーズの把握を迅速に行えることです。
そして、顧客のニーズ検証にかかる時間を短縮させることによって、以下の効果が生まれるのです。
- 事業の仮説をたてやすくする
- 大きく失敗しないようにする
- 顧客の考えをより正確に知る
それでは以下でそれぞれの項目について順に解説をしていきます。
事業の仮説をたてやすくする
新規事業は、10回やって1回成功すれば御の字だと言われています。それくらい新規事業を成功させることは難しく、特にIT業界のWEBサービスなどは、ほとんどのものがリリース後3年以内にクローズをしたりします。
そこで重要になるのが、事業の仮説をしっかりとたて、それを実際に検証することです。
仮説を持たずに闇雲に事業の施策を打っていては、どの施策がよかったのか、悪かったのかがいまいち理解できず、再現性をもって施策を打つことができなくなるからです。
その点で、最初から何ヶ月もかけて完成品をつくるより、始めはMVPから小さく開発をすることで、仮説を何度も検証する機会を得ることができます。
MVP開発を行うことで、短い期間で仮説検証が行い、事業の仮説をたてやすくすることが重要です。
大きく失敗しないようにする
新規事業を立ち上げる上で重要なことは、「ここまで損失が出たら終わり」という撤退ラインを決めることです。
これがないと、どんどん赤字が拡大してしまい、会社の存続が危ういものになってしまします。
ソフトウェア開発においても、一発勝負で最初から完成を目指す・ホームランを狙うよりも、必要最小限の製品から小さくはじめて、大きく失敗をしないようにすることが求められます。
顧客をより正確に理解できる
例えば、「きょう晩ごはんなにを食べたい?」と聞かれて「なんでもいい」と答えたことがある人は多いのではないでしょうか?
自分が何を求めているのかを正確に把握している人は少なく、提示されたものの中から選ぶ機会のほうが多いのです。
「オムライスとハンバーグどっちが食べたい?」と聞かれれば、とても答えやすいと思いませんか?
つまり、新規事業においても、サービスのイメージを伝えてどう思うのかをヒアリングするよりも、こんなサービスを作ったのですが、この機能は競合の〇〇と比べてどう思いますか?と聞くことで、顧客をより正確に理解することができるのです。
MVP開発のメリット

次に、MVP開発を行うことのメリットは何なのかを紹介していきます。
MVP開発を行うことの最大のメリットは、先述の通り、ムダなコストを使わずに新規事業の仮説検証ができることです。
そして、検証結果をもとに新たな仮説をたてたり、施策を打つことによって、以下の効果が生まれるのです。
- 顧客が製品を求めているのかどうかを知れる
- ムダな時間を使わずにすむ
- 先行者利益を狙うことができる
それでは以下でそれぞれの項目について順に解説をしていきます。
顧客が製品を求めているのかどうかを知れる
あなたの製品が市場に求められているのかを知るには、ヒアリングだけでは不十分な面があります。
実際に製品を使ってもらい、フィードバックを受けることが、何よりの判断材料となります。
実際に触れる、使える製品を低コストで開発するMVP開発は、顧客があなたの製品を実際に求めているのかを知るためにベストな方法だと言えます。
ムダな時間を使わずにすむ
MVPとして必要最小限の機能に集中して開発を行うことで、完成品を作成する場合と比べてかかる時間が少なくすみます。
最初から機能を盛り込んで、たくさんの機能を詰め込もうとするアプローチでは、社内にリソースが潤沢にとれる環境であればいいのですが、大抵の会社はそうではありません。
さらに、そういったアプローチで開発した機能が豊富であるサービスの場合、顧客の反応が悪かった場合に、どの機能が魅力的ではなかったのかを特定するのが困難になります。
その点、MVP開発の場合、多くても3つの機能に集中したサービスとなるため、顧客のフィードバックを受けやすいというメリットもあります。
先行者利益を狙うことができる
どの業界においても、市場を開拓した先行者が強いのは間違いないでしょう。
市場の黎明期から顧客を獲得してきた企業は、ノウハウ、ブランドともに競争優位を獲得しています。
MVP開発では、例え黎明期の市場で、勝ち筋が見えないような環境であっても、スピーディーな仮説検証サイクルを回せるため、先行者利益を狙うことができます。
MVP開発の成功事例

次に、実際にMVP開発から始めて大きく成功した事例を紹介していきます。
2004年、現在のFacebookが始まりましたが、当時はThefacebookと呼ばれ、今ある多くの機能はありませんでした。

Facebookの創業者であるマーク・ザッカーバーグは、ハーバード大学の学生向けの他の学生を検索できるサービスとして、必要最小限の機能のみを含むMVPを構築しました。
Facebookの現在の機能の多くは、最初のリリースには含まれていません。
Twitterのプロトタイプは、ポッドキャスティング会社であるOdeoの4人の社員向けに、他の従業員にメッセージを送信し、グループレベルでそれらを表示する方法として開発されました。
最初の内部テストの後、Twitterは2006年7月15日に公開されました。

Twitterの成功は、2007年に開かれたカンファレンスで取り上げられたときに起こりました。
イベント中のツイートが1日20,000から60,000に増加。イベントの後、Twitterの人気とユーザーベースは急速に増加したのです。
TwitterのMVPは、テストとフィードバックを得るためにたった4人の従業員が使えるサービスとしてリリースされたのです。
インスタの愛称で知られるInstagramは、当初、位置情報サービス『burbm』としてリリースされました。

しかし、ユーザー数の伸び悩んでいました。
その中で、ユーザー同士が写真共有機能を積極的に使っているという事実を発見しました。
結果的に、今のInstagramの原型である「写真共有」をメインにしたSNSへと舵を切り、写真投稿SNSとして大成功を収めたのです。
MVPを開発する方法

MVPの開発には、様々なパターンが存在します。
ここでは、実際に新規事業の検証によく使われるMVPの種類についてご紹介したいと思います。
プロトタイプ
MVPと聞いて大半の人が思い浮かべるのが、プロトタイプでしょう。
プロトタイプは、デモンストレーションや顧客の意見を得るために作られる試作品のことを意味します。
オズの魔法使い
オズの魔法使いは、プロトタイプを制作する際の『開発作業』を省くことで、制作時間とコストを削減し、より速く検証する手法を意味します。
ユーザーテストを行うためにはプロトタイプが必要不可欠ですが、プロトタイプをシステム開発によって実現すると、時間とコストがかかってしまいます。
そこで、ユーザーには特に機能をもたないハリボテの画面のみ提示します。
その画面を人が裏で操作することで、ユーザーは実際にシステムが稼働しているように感じさせるのです。
アメリカで成功した靴のECサイト『Zappos』も、当初は靴の画像が掲載されたサイトだけを用意して、注文が入るたびに創業者が実際に靴を買いに行って発送を行っていたそうです。

童謡『オズの魔法使い』ではクライマックスシーンで、恐ろしい姿をした大魔法使いオズが現れます。
このオズの魔法使いというMVPは、人々はその姿に恐れおののきひれ伏したが、実際はカーテンの影から貧相な老人が装置を操っていただけだったという物語に由来します。
スモークテスト
顧客に製品やサービスに興味を持っているのかどうかを調べるための手法がスモークテストです。スモークテストには、紹介ビデオとプレオーダー形式の2パターンがあります。
サービスの紹介動画や事前登録サイトを公開して、それらの反応をみることで顧客の需要があるのかどうかを見極めます。
以下は、ファイル共有サービスとして大成功を収めたDropBoxのサービ紹介ビデオです。
Dropboxが公開したサービス紹介動画は大きな反響を呼び、この動画によって登録者数が70000人も増加しました。
コンシェルジュ
すべてのことを手動で行うのがコンシェルジュです。顧客とのコミュニケーションを通じて、顧客からの意見を受けやすいことが特徴です。
部屋を貸したい人と、旅行などで宿泊先を借りたい人のマッチングサービスAirbnbは、当初、ユーザーが利用する上で、写真が重要なのではないかという仮説をもってMVPを構築しました。

実際に予約数が数倍に増えたという検証結果をもとに、Airbnbは写真撮影サービスを行い成長を続けています。
MVP開発の費用相場

これまで見てきたとおり、MVP開発には様々なパターンがあり、新規事業の性質によってどのようなMVPを開発するかが決まると言えるでしょう。
その上で、MVPとして『WEBサービスのプロトタイプを開発』を外注した際には、200万円前後の費用がかかると見積もっておくといいでしょう。
これは、事業に応じたプロトタイプ提案から開発までを請け負った場合の開発費となります。
300万円〜千万円ほどかかる通常のソフトウェア開発に比べ、MVP開発の場合はとても低いコストで外注できることが分かります。
関連記事:【Webサービス】プロトタイプ開発の意味は?費用相場やメリットも解説
まとめ:MVP開発とは?MVP開発をする方法とそのメリット

MVP開発は、開発における大きな失敗を減らし、ユーザーや収益を獲得していくために必須で、それ故、ソフトウェア・ITビジネスを運営していく上で不可欠です。
そして、MVP開発をするための方法は非常に多く存在しています。
ですから、この記事で紹介したMVP開発の方法を参考に、新規事業の立ち上げを検討・取り組んでいる方はすぐに実践をし、MVP開発を進めていきましょう。
そうすることで、顧客が製品を求めているのかどうかを知れたり、先行者優位を築くことが出来たり、非常に多くのメリットを受け取れることが出来るでしょう。
私達、BOLTは、新規事業の立ち上げと非常に相性がいいWEBシステム開発サービスを行っています。
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