AppSheetなら勤怠管理アプリが10分で作成できます。スプレッドシート内のデータから自動でUIを作ってくれるので、あとは細かな微調整だけ。Google Workspaceに加入していれば追加料金なしで使えるので、コスト面でも良好です。
本記事では簡易的な勤怠管理アプリの作り方や作るメリットなどを解説します。AppSheetを活用したい方はぜひ最後までご覧ください。
AppSheetとは?なぜ勤怠管理アプリの内製化に最適なのか?
AppSheetは、Google Workspace(旧G Suite)のユーザーであれば、プログラミングの知識がなくても、業務アプリを簡単に作成できるローコード・ノーコード開発ツールです。
まるでブロックを組み立てるように、直感的な操作でアプリを開発できるため、ITの専門家がいなくても、自社の業務に合わせたアプリを内製化できます。
ローコード・ノーコード開発とは?
ローコード・ノーコード開発とは、従来のプログラミングのように、複雑なコードを記述する必要がなく、視覚的なインターフェースを用いてアプリを開発する方法です。そのため、専門知識のないビジネスユーザーでも、手軽にアプリ開発に取り組むことができます。
なぜAppSheetが勤怠管理アプリの内製化に最適なのか?
AppSheetは、特に勤怠管理アプリの内製化において、以下のようなメリットを発揮します。
- コスト削減: 外部のシステム開発会社に依頼すると、高額な開発費用や維持費用がかかります。AppSheetを利用すれば、自社内でアプリを開発できるため、これらのコストを大幅に削減できます。また、無料プランや低価格のプランも用意されているため、予算を抑えたい中小企業にとっては非常に魅力的です。
- スピーディーな開発: ローコード・ノーコード開発のため、アプリを短期間で開発できます。従来の開発方法と比べて、開発期間を大幅に短縮できます。
- 柔軟なカスタマイズ: AppSheetは、自社の業務プロセスに合わせて、自由にアプリをカスタマイズできます。必要な機能だけを追加したり、不要な機能を削除したり、柔軟に対応できます。
- Google Workspaceとの親和性: AppSheetはGoogle Workspace(旧G Suite)との連携がスムーズです。Google スプレッドシートをデータソースとして簡単に連携できるため、既存のデータを活用してアプリを開発できます。
- 保守性の高さ: ローコード・ノーコードで開発されたアプリは、修正や機能追加も比較的容易です。そのため、システム運用保守の負荷を軽減できます。
このように、AppSheetは、コストを抑えながら、自社の業務に合わせた勤怠管理アプリを迅速に開発できる最適なツールです。
AppSheetを使えば、自社のニーズに合わせたオリジナルの勤怠管理アプリを簡単に作成できます。ここでは、勤怠管理アプリに必要な基本機能と、その具体的な内容について解説します。
AppSheetで作る勤怠管理アプリの基本機能
勤怠管理アプリに必要な基本機能
- 出退勤打刻機能(位置情報連携も含む)
- スマートフォンやタブレットから、出勤時と退勤時にボタンをタップするだけで打刻できます。
- GPS機能と連携させれば、打刻場所を記録することも可能です。これにより、不正な打刻を防止することができます。
- 打刻時に、コメントを入力できる機能を追加することも可能です。
- 休暇申請機能
- 有給休暇や慶弔休暇などの申請を、アプリから簡単に行えます。
- 申請理由や期間などを入力できるフォームを作成できます。
- 申請状況を一覧で表示し、承認状況を確認できるようにします。
- 残業申請機能
- 残業が必要な場合に、事前に申請できる機能です。
- 残業理由や予定時間などを入力できるフォームを作成できます。
- 申請状況を一覧で表示し、承認状況を確認できるようにします。
- 勤怠データ閲覧・編集機能(管理者用)
- 管理者のみが、従業員の勤怠データを閲覧、編集できる機能を実装します。
- 従業員ごとの出勤時間、退勤時間、休暇取得状況などを一覧で確認できます。
- 必要に応じて、手動で勤怠データを修正することも可能です。
- 月次勤怠データ集計機能
- 月ごとの勤怠データを自動で集計し、レポートを作成できます。
- 総労働時間、残業時間、休暇日数などを自動で計算できます。
- 集計結果をグラフで表示することも可能です。
- CSV出力機能
- 集計した勤怠データをCSV形式で出力できます。
- 給与計算システムや人事システムと連携させることができます。
- データの加工や分析に活用することも可能です。
機能実装のポイント
AppSheetの豊富なテンプレートを利用すれば、これらの機能を比較的簡単に実装できます。Google スプレッドシートをデータソースとして使用することで、データの入力や管理も容易に行えます。
AppSheetで勤怠管理アプリを10分で作ってみよう
AppSheetを使えば、プログラミングの知識がなくても、比較的簡単に勤怠管理アプリを開発できます。ここでは、簡易的な勤怠管理アプリを作ってみましょう。
ステップ1:Google スプレッドシートでデータ準備
まず、AppSheetのデータソースとなるGoogle スプレッドシートを準備します。といっても今回は簡易的なアプリ作成なのでそこまでデータはいりません。
- 日付
- 名前
- ステータス
- 出勤、退勤(場合に応じて休憩中など)
- 時間
これらをスプシ内に入力しましょう。
アプリ作成
スプシ内の拡張機能→AppSheet→アプリを作成から、アプリを作成します。入力したデータ内容をもとにAppSheet側が自動でUIなどを作ってくれるので、本当に簡易的なモノであればこれで完成です。
できあがったアプリのプレビューはこんな感じ。+ボタンを押すと出勤情報を入力できます。
この時点でアプリの形は成していますが、さすがにこれだと味気ないし使いにくいので改良しましょう。
微修正
Dataタブに行きます。
Dataタブでは要素の編集が可能。どういった表示の仕方をさせたいか?ここは入力必須にするのか?などの細かな設定ができます。
名前をいちいち入力するのは面倒ですし、ステータスも似卓のボタンにしたいので、以下のような設定にしてみましょう。
- 名前のTypeをText→Enumに
- Valueにはあらかじめ対象者の名前を入れておきましょう
- ステータスのTypeもText→Enumに
- Valueに出勤・退勤とそれぞれ入れておきましょう
- 全ての項目をRequire(必須)に
すると出退勤情報を入力するのがさらに便利になりました。わずか10分ほどで簡易的な勤怠管理アプリが作れました。
これだけだと殺風景な印象ですが、ここから色々機能を追加なんてことも容易いです。それはまた別記事で解説します。
スプシ内のデータからサクッとアプリが作れますし、本当に誰でも簡単に作れると思うのでぜひチャレンジしてみてください。
内製化で実現するメリット
AppSheetを活用して業務アプリを作成し、内製化することのメリットは、単に開発費用を抑えるだけではありません。内製化には、企業の成長を加速させる様々なメリットが隠されています。
内製化のメリット
- コスト削減:開発・運用コストを大幅に削減
- 外部のシステム開発会社に依頼する場合、高額な開発費用、維持費、そして細かな修正にも費用が発生します。しかし、内製化であれば、これらのコストを大幅に削減できます。特に中小企業にとっては、費用面でのメリットは非常に大きいでしょう。
- さらに、AppSheet自体が比較的安価で利用できるため、開発コストを抑えられます。
- システム開発スピードの向上:変化に強い組織へ
- 外部委託の場合、要件定義、設計、開発、テストなど、多くの工程を経てシステムが完成するため、どうしても時間がかかります。
- 内製化であれば、自社のペースで開発を進めることができ、ビジネス環境の変化にもスピーディーに対応できます。
- AppSheetのローコード・ノーコード開発の特性により、さらに開発スピードを加速できます。
- 業務プロセスの最適化:本当に必要な機能だけを実装
- 外部委託では、どうしてもシステムが自社の業務プロセスに合わない場合があります。
- 内製化であれば、自社の業務を熟知した担当者が主体となって開発を進めるため、業務プロセスに最適化されたシステムを構築できます。
- また、現場の声を取り入れながら、本当に必要な機能だけを実装できます。
- 柔軟なカスタマイズ:変化に合わせたシステム調整
- 外部委託の場合、システムの仕様変更や機能追加を行う際に、追加費用や時間がかかる場合があります。
- 内製化であれば、いつでも柔軟にシステムを改修できます。
- AppSheetの直感的な操作性により、現場の担当者自身がシステムを改修することも可能です。
- 社員のITスキル向上:企業全体のITリテラシー向上へ
- 内製化を推進することで、社員のITスキルを向上させることができます。
- システム開発を通して得た知識や経験は、他の業務にも応用でき、企業全体のITリテラシー向上にも貢献します。
- 属人化の解消:特定の担当者に依存しない運用体制を構築
- 外部委託の場合、システムがブラックボックス化しやすく、特定の担当者に依存した状態になることがあります。
- 内製化であれば、複数人でシステム開発・運用に関わることで、属人化を解消し、組織全体で知識を共有できます。
これらのメリットは、目先のコスト削減だけでなく、企業の競争力強化や持続的な成長につながる長期的な価値を生み出します。AppSheetを活用した内製化は未来への投資と言ってもいいかもしれません。
まとめ
この記事では、AppSheetを活用した勤怠管理アプリの内製化について解説しました。AppSheetは、ローコード・ノーコードで業務アプリを開発できるため、プログラミングの知識がなくても、自社に合った勤怠管理アプリを比較的簡単に作成できます。
今回ご紹介した基本機能や開発ステップを参考に、まずはスモールスタートで始めてみませんか?
AppSheetによる勤怠管理アプリの内製化は、業務効率化、コスト削減、そして社員のITスキル向上にもつながる、中小企業にとって非常に有効な戦略です。
ぜひ、この機会にAppSheetでの勤怠管理アプリ開発に挑戦し、よりスマートな働き方を実現しましょう。ファンリピートは、AppSheet導入から運用まで、お客様を全力でサポートします。