PowerAppsで休暇申請アプリを作ろう!作り方や活用するメリットなども解説

申請フローがいまだに紙ベースの会社、結構あると思います。

申請書に記入して上長のハンコをもらいつつ、他の部署にも承認をいただいて、最後に一番上の人に見てもらう…という長ったらしい承認プロセスだと非常に煩わしいです。

そもそも承認者が休みだったらどうするんじゃ!となりますが、全部アプリで実装すれば済む話です。今回は手軽に業務アプリが作れるPower Appsで申請アプリを作ってみましょう。簡易的なモノなので、20分あれば作れます。

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目次

Power Apps 休暇申請アプリのメリット5選

最初に、Power Apps 休暇申請アプリを導入することで得られる5つの大きなメリットをご紹介します。

1. 申請・承認スピードが上がる

従来の紙ベースやメールでの休暇申請では、申請書の作成、上司への提出、承認、そして人事部への報告など、多くのステップと時間を要していました。

Power Appsアプリなら、スマートフォンやPCから簡単に申請でき、上司への承認リクエストもスムーズに行えます。リアルタイムで承認状況を確認できるため、承認プロセス全体を大幅にスピードアップできます。

2. 今のどのあたりで止まっているかもわかる

アプリでは、従業員個人の残りの休暇日数、申請中の休暇、承認済みの休暇などをリアルタイムで確認できます。

これにより、従業員は自分の休暇状況を常に把握でき、計画的な休暇取得が可能になります。また、管理者にとっても、チーム全体の休暇状況を把握しやすいため、人員配置の最適化などに役立つでしょう。

3.コスト削減

紙の申請書や書類が不要になるため、ペーパーレス化になります。これにより、印刷コスト、郵送コスト、保管コストなどを削減可能。環境への配慮という点でも大きなメリットです。

4. 誰でも作れるし管理もできる

Power Appsはノーコード/ローコード開発プラットフォームなので、専門のプログラマーを雇う必要がなく、開発コストを大幅に削減できます。というか、誰でもアプリくらい作れます。

また、アプリのメンテナンスや更新も容易なため、運用コストも低く抑えられるでしょう。

5. データ分析できる

SharePointやDataverseと連携することで、休暇申請データを集計・分析できます。休暇取得状況、休暇の種類、申請頻度などを分析することで、人事戦略の最適化や、従業員の働き方改革に役立つ貴重なデータがゲットできますよね。

Power Apps 休暇申請アプリの機能例

Power Apps の柔軟性と拡張性を活かせば、従業員のニーズと管理者のニーズの両方を満たす、理想的な休暇申請アプリを構築可能。ここでは、Power Apps 休暇申請アプリで実現できる具体的な機能例をご紹介します。

1. 申請機能

  • 休暇の種類選択: 年次休暇、夏季休暇、慶弔休暇など、複数の休暇の種類から選択できます。休暇の種類ごとに、付与日数や申請条件などを設定できます。
  • 日付指定: 休暇を取得したい日付範囲を簡単に指定できます。カレンダー表示と連携することで、直感的に日付を選択できます。
  • 申請理由入力: 休暇の理由を入力する欄を用意することで、申請内容の把握を容易にします。必要に応じて、理由の種類を選択式にすることも可能です。
  • 添付ファイル機能: 医師の診断書など、必要に応じてファイルを添付できます。

2. 承認機能

  • 上司への承認リクエスト: 申請内容が上司に自動で通知されます。上司はアプリ上で承認・否認を行うことができます。
  • 承認ルート設定: 部署や役職などに応じて、承認ルートを柔軟に設定できます。複雑な承認フローにも対応可能です。
  • 承認状況のリアルタイム確認: 申請者と承認者は、リアルタイムで承認状況を確認できます。承認待ちの状態、承認済みの状態などを明確に表示することで、無駄なやり取りを省きます。

3. その他便利な機能

  • 残日数の表示: 従業員は、自分の残りの休暇日数を常に確認できます。計画的な休暇取得を支援します。
  • レポート機能: 期間ごとの休暇取得状況をレポートとして出力できます。人事戦略の立案や、人員配置の最適化などに役立ちます。
  • 通知機能: 申請、承認、変更などのイベント発生時に、メールやプッシュ通知で通知が届きます。
  • データの一元管理: Dataverseと連携することで、休暇申請データが安全に一元管理されます。
  • アクセス権限設定: ユーザーの役割や権限に応じて、アプリへのアクセスを制限できます。

ユーザーインターフェース

直感的で使いやすいユーザーインターフェースを設計することで、従業員の利便性を高め、アプリの利用率を向上させます。 洗練されたデザインと、分かりやすいアイコン、そして簡潔な操作手順は、業務効率化に大きく貢献します。

これらの機能はあくまで一例です。Power Appsの柔軟性と拡張性を活かせば、さらに多くの機能を追加・カスタマイズできます。 あなたの企業のニーズに合わせて、最適な休暇申請アプリを構築しましょう。

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20分で休暇申請アプリを作ってみよう

ここからは休暇申請アプリを作成する手順を解説します。前提として、SharePointリストを作成し、以下のように設定してください。

  • 承認タイトル
  • 承認内容
  • 承認者メールアドレス
  • 申請者
  • 承認可否(はい・いいえ)

まずはPower Appsの新規作成画面から。アプリ名と形式を入力・選択して次へ。

今回はスマホから手軽に使えるアプリを想定しているので、形式は「電話」で良いでしょう。

  • タブレット:横画面
  • 電話:縦画面

スクリーン上にテキストフォーム・ボタンを設置しましょう。

今回は簡易的な休暇申請アプリなので、誰が出したか・どんな内容かが分かれば良しとします。

次にPower Automate上から申請フローを構築します。まずはトリガーとしてPower Apps V2を設定しましょう。中身は下記のように設定してください。

  • 申請タイトル
  • 申請詳細
  • 承認者
  • 申請者

次のフローには「承認コネクタ」を使用します。開始して承認を待機を選択し、以下のように設定してください。

  • 承認の種類:承認/拒否 最初に応答
  • タイトル:申請タイトル
  • 担当者:承認者
  • 詳細:申請詳細

次に条件コネクタを追加し、Trueの場合のフローに「SharePointの項目の作成」を設定しましょう。サイトのアドレスやリスト名は各自お任せします。こちらも以下のように設定してください。

  • 承認タイトル:申請タイトル
  • 承認内容:申請詳細
  • 承認者メアド:承認者
  • 申請者:申請者
  • 承認可否

Power Appsの画面に戻り、ボタンを押したときの処理を追加します。作成したフローの名前を入力すると「Run()」が候補で出るので、そちらをクリック。そのあとに以下の文を書いてください。

TextInput1_1.Text,TextInput2.Text,TextInput1.Text,User().Email

  • TextInput1_1:申請タイトル
  • TextInput2:申請詳細
  • TextInput1:メールアドレス

あとは適当に内容を埋めて、送信ボタンを押します。

送信先のトレイにはこのように表示されるはずです。あとは承認するか拒否するかを選んでください。

SharePointリストではこのように表示されます。

まとめ

この記事では、Power Apps を活用した休暇申請アプリの構築について解説しました。20分くらいでサクッと作れるので、紙ベースの承認フローから抜け出したいときに参考にしてください。

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