何年もの間、テクノロジー業界は、NoCode(ノーコード)およびLowCode(ローコード)のサービスに期待してきました。
これらはアイデアとしては素晴らしいものです。企業は、ほとんどの従来の開発にかかる時間と苦労なしに、必要なすべての専⾨アプリとウェブサイトを構築できます。
しかし、ノーコードおよびローコードのプラットフォームは、意図したとおりに機能しないおそまつな製品を生み出す可能性があるため、コードの知識のない従業員や、不具合を修正するために相当の時間を費やすことになるエンジニアの不安を招きます。
Microsoftなどのテック企業は、それぞれのノーコードビルダーとローコードビルダーを多忙なエンジニア向けのソリューションとして位置付け、一般の従業員が単純な作業でアプリを構築しながら、その他の仕事に集中できるようにしました。
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たとえば、Microsoftはかなりの時間を費やしてPowerAppsを普及させ、エンジニアでない人が法人用のモバイルアプリを構築できるようにしました。
Google App Maker(カスタムビジネスアプリ⽤のローコードビルド環境を提供)やさまざまなスタートアップなど、⼤⼩さまざまな企業が独⾃のプラットフォームを構築しています。
これらを実際に使用してみると、製品がどれだけ高性能になっているかに気付くでしょう。少しの訓練でコーディング経験のない⼈でも従来では考えられないほど高水準のアプリを構築することが可能です。
Googleの新しいGame Builderプラットフォームのおかげで、ゲーム開発でさえも、コードの少ないローコードサービスで構築できるようになりつつあります。
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確かに、これらのプラットフォームは、技術者が多くのタスクをやり直す必要をなくすことができます。結局のところ、エンジニアでない人がアプリを構築できるとするならば、開発会社の存在意義はどこにあるのでしょうか?
残念ながら、少数の人たちがそのような論理的な⾶躍を⾏い、エンジニアの数を減らし始め、エンジニアではない人たちがそれらのツールを使って不具合の修正などができるようになるのではないかと考えています。
もちろん、これは誤った考えです。これらのノーコードプラットフォームとローコードプラットフォームはますます⾼度になりますが、企業が必要とする多くの開発タスクを処理できません。(また、技術スタックの残りの構築とメンテナンスを処理できません。)
実際、様々なデータから、ソフトウェアエンジニアの役割は今後数年で増加することを⽰唆しています。
オンライントレーニングコースを提供するナレッジアカデミーとGlassdoorの最近のデータによると 、アメリカでは 2026年までに25万⼈以上の新しいソフトウェア開発者が増えることが予想されています。
しかし、⾃動化の台頭と相まってエンジニアでない人がシステムを維持しようとする場合、より⾼度な専門的知識が必要となります。
⾔い換えれば、プログラミングの基礎を理解するだけでは⼗分ではないのです。
次の10年間で最も成功する開発者には、アルゴリズムとエンジニアでない従業員、プラットフォームでは簡単に再現できない⾼度なスキルが必要になります。
多くの場合、最⾼の雇用保障は『エンジニアとしての技術力を上げること』であり、機械学習や⼈⼯知能(AI)などの新しいスキルを採り入れて行く必要があるでしょう。