KintoneとPower Appsの違いをまとめてみる。【できること・できないこと】

ローコード開発ツールとしての有名どころは「Power Apps」「Kintone」あたりだと思います。

どちらも「プログラミングの知識がなくてもアプリ開発ができる!」という謳い文句です。となるとkintone?Power Apps?と思うかもしれません。実は「Power AppsにはできるけどKintoneにはできないこと」があったりします。

本記事ではkintoneとPower Appsの比較を行いつつ、両製品の特長を解説。ローコード開発ツールを選ぶときの参考にしてみてください。

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目次

Kintoneをおさらい

kintone(キントーン)とは、サイボウズ株式会社が提供するクラウド型の業務改善プラットフォームです。

プログラミング作業なしで、日報・スケジュール管理・お問い合わせ管理・顧客管理・採用管理などの、業務で実践的に使えるアプリを作成・運用できます。

ドラッグ&ドロップで直感的に操作ができるほか、現在利用中のExcelを読み込むだけでアプリ化できますので、ITに詳しい社員でなくてもアプリの作成・運用が可能。アプリ内にコメントを書き込むなどのコミュニケーション機能もあり、社内での情報共有にも効果的です。

ハリソン中山…じゃなくて豊川悦司さんが出演しているCMが印象的ですよね。

Power Appsとは

PowerAppsは、Microsoftが提供するノーコード・ローコードの業務アプリ開発ツールです。サブスクリプションサービスであるMicrosoft 365に含まれているアプリで、ドラッグ&ドロップで簡単に業務アプリを作成することができます。

業務アプリとは、企業の業務をコンピュータで効率的に処理するために開発されたプログラムのこと。例えば、商品の在庫管理において、パソコンやタブレットなどで商品を検索すれば在庫数が表示されるシステムを使用している企業は多いでしょうか、これも業務アプリの一種です。このほか、生産管理や顧客管理といったシステムも業務アプリを通して操作することができます。

kintoneとPower Appsを比較してみよう

スクロールできます
kintonePower Apps
機能性データの作成‧表示‧更新‧削除といった 基本的なデータ操作ができる。 
それに加えて検索やフィルター機能もできる。 
BIツールのような機能は、標準機能だけでは実現で きないものも存在する
Microsoft製品とはスムーズに連携できて、 データをそのまま使える。 
(例:SharePoint、Excel、Teams..) 
AIや機械学習を利用した機能も含まれている (例:チャットボット‧画像認識‧売上予測)。
拡張性グラフ表示プラグインを追加し、売上データや 他のビジネスデータをグラフで表示できる。 
JavaScriptにより、一つの項目で入力された データを基に、他の項目の値を自動計算できる。
API(外部サービス連携)によって、 
PowerAppsから外部サイトや外部システムの データをPowerApps内で確認できる。 
(例:API連携により、住所をGoogle Maps の地図上に表示したりできる。)
柔軟性複数の担当者による承認が求められるような複雑な 機能は難しい複雑な条件のロジックも組むことができる。 (例:申請金額が100万円以上の場合は第2承認者を 挟む etc…)
外部サービスとの連携連携できるサービスの数は50以上でPowerAppsに 全体的な数は劣ってしまう。 
例えば、Google Calendarを同期させることで、 予定の管理が簡単に行えたり、SlackでKintoneの 更新情報や通知をSlackチャンネルに送信したり といった外部連携サービスが含まれている。
連携できるサービスの数は300以上ある。 
例えば、PowerAppsでSalesforceのデータを 読み書きすることや、PowerAppsから 
Dropboxにファイルをアップロードやダウンロード といったこともできる。
セキュリティ標準的なセキュリティ機能は備えており、 中小企業レベルの規模では安心して運用できるAzureのセキュリティ機能を採用しており、大規模 な組織向けのセキュリティ要件を満たしている。 例えば、データの暗号化や詳細な監査ログなどがあ る。

Power Appsでできるけど、Kintoneだとできないことがいくつかあり、求められているアプリの規模間によって選ぶ製品は変わります。

セキュリティや外部サービスとの連携はKintoneが苦手とするところです。職場内で使う業務アプリがターゲットなのでしょうがないですが、規模の大きい開発には向きません。

Power AppsにできてKintoneにできないこと

ここでは稟議申請アプリをもとにして解説します。

多要素認証

稟議申請を行う際に、ユーザーがパスワードに 加えてスマートフォンの認証アプリや SMSコードを使用してログインできます。

画面の動き

申請者がドラッグ&ドロップで必要な書類をアッ プロードし、進捗状況をリアルタイムで確認でき るダッシュボードを作成できます。

監査ログ

誰が、いつ、どのデータにアクセスし、 どの操作を行ったかを記録する詳細な監査ログ 機能を提供。管理者が申請履歴を確認し、 誰がいつ承認したかを監査できます。

機能の設定

各ステップごとに異なる承認者や条件を設定できる。 稟議申請が営業マネージャー、法務部門、経理部門の順 に承認されるように設定し、各ステップで異なる条件を適用できます。

リアルタイムのデータ処理

Microsoft DataverseやAzureサービスとの統 合により、申請が承認された瞬間に、関係者 全員にリアルタイムで通知が送られ、データ を更新できます。

外部サービスとの連携

300以上の多くの外部サービスと容易に連携できる。 Microsoft製品との連携としては、稟議申請が承認 された際に、自動的にMicrosoft Teamsに通知し、 承認者のOutlookカレンダーに予定を追加できます。

kintoneのよいところは学習コストを抑えてアプリが作れる

どちらもプログラミングの知識いらずでアプリが作れます!という謳い文句ですが、正直Power Appsは何も知らない初心者が触って開発できる代物ではありません。

普通にコードを書きますし、関数の書き方や連携の仕方などを抑えないと簡単なアプリすら作れないでしょう。kintoneのよいところは「本当に簡単にアプリが作れる」ということ。

  • テンプレートがたくさんあるので、はじめて使うユーザーに親切
  • UIがわかりやすいので、マニュアルを見なくとも直感的に操作がしやすい
  • 関数やコード入力が必要ないので、プログラミング未経験者でも取っ付きやすい

ノーコードで視覚的にアプリが作れます。ドラッグアンドドロップを繰り返すだけなので、簡単なモノであれば数分で作れるのではないでしょうか。

適性を見極めてアプリ開発してみましょう

どちらも優秀なローコード開発ツールです。両方の特性を抑えつつ、自社に合った製品はどちらなのか見極めましょう。

弊社ではPower Appsなどのローコード開発ツールを用いた開発支援を行っています。また、開発後の内製化も包括してサポート。自社で開発ができるまで並走してスキルを上げていきます。

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