最近では、Excelで行っていた業務を他のツールに置き換えて「脱Excel」する企業が増えています。
もし、「顧客数の増加でデータがどんどん溜まるせいでExcelが重い…」「このシート、マクロが組んであるんだけど使い方わからない…作った人は手が離せないし…」という悩みがあるなら、脱Excel化のタイミングかもしれません。
本記事では、脱Excelの解説や、メリット・デメリット、実際の手順を解説します。脱Excelに興味がある方や検討している方はぜひ最後までご覧ください。
監修者
竹村貴也
株式会社ファンリピートCEO
著書:「ChatGPTによるPythonプログラミング入門. AI駆動開発で実現する社内業務の自動化」
脱Excelとは
「脱Excel」とは、企業や組織がビジネスプロセスやデータ管理のために長年依存してきたMicrosoft Excelから、より高度なソフトウェアやシステムへ移行することを指します。
Excelは非常に汎用性が高く、広く利用されていますが、大量データの処理、複雑な業務の自動化、複数ユーザーによるリアルタイムでのデータ共有といった面で限界があります。
脱Excelの主な目的は、業務の効率化、エラーの削減、作業の自動化、そして情報共有の改善です。
ビジネスシーンで脱Excelが求められる理由
ビジネスシーンで脱Excelが求められる理由は大きく2つあります。1つはExcelの限界、もう1つは使う人や保守管理する人の難易度の問題です。それぞれご紹介します。
- Excelの限界がある
- 人間にも限界がある
理由1:Excelの限界がある
Excelはビジネスで重宝されますが、大規模なデータを扱うには不向きでしょう。データ量が多いと処理が遅くなり、複雑な関数やマクロは専門知識が必要です。
また、チームでのデータ共有や同時作業が難しいこともあり、業務が大きくなるほど事態は深刻になります。特に、組織全体でデータを一元管理する必要がある場合、Excelの限界は業務効率の妨げになることでしょう。
たとえば、数百万行に及ぶデータを扱う時、Excelでは力が及ばず、専門ツールのようにデータを上手に統合したり視覚的に表示したりするのが難しいです。これが原因で、ビジネスの決定プロセスが遅れたり、情報の正確性に影響を与えたりすることもあり得ます。
理由2:人間にも限界がある
Excelは便利ですが、作業の効率や品質は使い手のスキルに大きく左右されます。
高度なマクロやVBAを駆使できる人は多くないので、その結果、修正や管理が一部の人に限られてしまうことがあります。これは業務の流れや柔軟性に悪影響を与えかねません。
また、複雑なデータ分析やレポート作成には多大な時間と精度が求められ、業務の遅れや誤りに繋がる場合もあります。技術的なハードルが高いため、全員がExcelを効率的に使いこなせるわけではなく、これがチームの作業効率や情報共有を妨げる原因になるでしょう。
特に、複雑なタスクでは限られたスタッフに重い負担がかかり、ストレスや燃え尽きのリスクを高める可能性があります。これらの問題を解決するためには、より直感的で共同作業に適したツールへの移行が望ましいです。
脱Excelのメリット
ここでは、脱Excelのメリットをご紹介します。主なメリットとしては、以下の4つが挙げられます。
- 時間とコストの削減
- エラー率の低下
- チームワークと生産性の向上
- ローコードによる教育コストの低下
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット1:時間とコストの削減
Excelから脱却し、より効率的なツールやプラットフォームに移行することで、業務処理時間が大幅に削減されます。
自動化可能な作業を手作業で行う必要がなくなり、これによって生じる時間の節約は、他の重要な業務に充てることが可能です。
また、エラーの発生率が減少することで、その修正にかかるコストも低減します。
これらの変化は、企業の業務効率を大きく向上させるだけでなく、長期的には経済的な利益にもつながるでしょう。
メリット2:エラー率の低下
Excelは非常に強力で柔軟性のあるツールですが、複雑な計算や大量のデータを扱う際に、手動での入力や更新が必要な場合、ヒューマンエラーが発生しやすくなります。
他のより専門化されたシステムやソフトウェアに移行することで、データ入力や処理の自動化ができるので、エラー率を下げることが可能です。
メリット3:チームワークと生産性の向上
脱Excelによって導入される多くのツールは、チームワークを促進する機能を備えています。
例えば、共有可能なダッシュボード、リアルタイムでのデータ更新、チームメンバー間での即時のフィードバックなどを実現する機能が備わっています。これらの機能により、チーム内のコミュニケーションがスムーズになり、プロジェクトの進行がスムーズに進むでしょう。
結果として、チーム全体の生産性が向上します。
メリット4:ローコードによる教育コストの低下
今までExceで行っていた業務を自動化させるシステムを開発して置き換えられれば、より効率的に作業できます。
「システム開発?プログラミングなんて分からないよ…」と悩むと思いますが、ローコード・ノーコード開発のプラットフォームを使うことで対処可能です。
複雑な作業いらずでシステムを構築できるので、新しく入ってくる社員でも短期間で習得が可能。結果として教育コストの削減につながります。Excelでは難しかった、「最新データが常に反映される」「履歴が確認できる」などの機能も、ノーコードで付加可能。ノーコード・ローコードを活用することで、業務効率の向上に寄与し、会社の成長につながるでしょう。
脱Excelの手順
ここからは脱Excelを実際に検討して、導入するまでの手順をご紹介します。実際に脱Excelを導入するメリットはあるのかどうか実務の課題とあわせながら段階的に検討を進めていくことをおすすめします。
- 現在Excelを使っている業務の洗い出し
- 脱Excelをすべきかの検討
- 導入するべきツールの検討(費用対効果の算出)
- 導入後の効果検証
現在Excelを使っている業務の洗い出し
脱Excelのプロセスを開始する最初のステップは、現在Excelで行っている業務を全て洗い出すことです。
この段階では、どの業務がExcelに依存しているか、またそれらの業務でどのような作業が行われているかを詳細に記録します。
業務の内容、使用されている関数やマクロ、データの量と種類、処理時間、そして関連するチームや部署など、Excel使用の全体像を把握することが重要です。
脱Excelをすべきかの検討
業務の洗い出し後、次はそれらの業務が脱Excelの対象となるかどうかを検討します。
すべてのExcel業務が脱却の対象となるわけではありません。脱Excelの主な目的は業務の効率化と自動化ですが、小規模なデータ分析や一時的な作業など、Excelのままで十分効率的に運用できる業務もあります。
重要なのは、脱Excelによって得られるメリットが、従来のコストや労力を上回るかどうかを評価することです。
導入するべきツールの検討(費用対効果の算出)
脱Excel対象の業務が決まったら、次にどのツールを導入するかを検討します。
市場には様々な種類のツールが存在し、それぞれ異なる機能や強みを持っています。
ツール選定の際には、業務の要件、チームのスキルセット、予算、および導入後のサポート体制など、複数の要因を考慮する必要があります。
費用対効果の分析を行い、長期的な視点で最も適したツールを選択します。
導入後の効果検証
ツールを導入した後は、その成果を検証することが欠かせません。これには、導入前と導入後の業務効率、エラー率、作業時間などを比較することが含まれます。
効果の検証を行うことで、ツールが期待どおりに機能しているかどうかを確認し、必要であればさらなる調整や改善を施すことができます。この過程を踏むことで、Excelからの移行が業務効率化に実際に貢献しているかを見極めることが可能です。
脱Excelの注意点
脱Excelの検討をすすめていく上での注意点もご紹介します。注意点を踏まえて脱Excelをすすめるべきなのかどうかをしっかり検討してください。
- 社内の浸透に時間と労力がかかる
- ツール導入後の費用対効果が合わない
- シャドーIT化によるセキュリティリスクの増加
- 脱Excelの見極めが難しい
社内の浸透に時間と労力がかかる
Excelから他のツールへの移行は、単にソフトウェアを変えるだけではありません。これには、従業員が新しいシステムに慣れること、組織文化の変革、新たなワークフローへの順応が含まれます。だからこそ、この移行にはかなりの時間と努力が必要で、会社全体のサポートとしっかりしたコミュニケーションが不可欠です。
成功させるには、計画の初期段階で従業員向けのトレーニングやサポート体制を考え、十分な準備期間を取ることが重要です。
ツール導入後の費用対効果が合わない
新しいツールやシステムの導入は、初期投資と継続的なメンテナンス費用を伴います。
したがって、移行する前に、期待されるメリットがこれらのコストを正当化するかどうかを慎重に評価することが重要です。
導入後の効果検証を通じて、投資の回収期間とROI(投資収益率)を監視し、予期せぬコストが業務効率化のメリットを上回っていないかを確認する必要があります。
シャドーIT化によるセキュリティリスクの増加
Excelから他のシステムへの切り替え時には、従業員がIT部門に無断で自分たちの方法を取り入れる「シャドーIT」の問題が生じやすくなります。
この行為はデータの安全性を脅かし、情報が漏洩するリスクがあるので、厳格な対応が必要。だからこそ、移行期間中はセキュリティ規則をきちんと守り、データの安全な管理と適切なアクセスの確保が非常に大切です。
脱Excelの見極めが難しい
すべての業務をExcelから移行する必要はなく、一部のタスクやプロセスはExcelで効率的に運用できます。重要なのは、移行する業務を適切に選び、新しいツールが業務効率を向上させるかどうかを正確に判断することです。間違った判断は、余計なコストや業務の混乱を引き起こす恐れがあります。
脱ExcelならUnifyがおすすめ
脱Excelを検討しているなら、ランニングコスト0かつ短期間でアナログ業務改革ができる弊社のサービス「Unify」をおすすめします。理由は以下のとおりです。
- 効率的なデータ処理:Excelを超えるデータ処理能力を提供し、複雑な分析やレポート作成ができます。
- 柔軟なカスタマイズ:ビジネスのニーズに合わせて様々な機能を自由に組み合わせ、カスタマイズが可能
- 強力な共同作業機能:クラウドベースでの提供により、いつでもどこでもデータへのアクセスが可能で、リアルタイムのデータ共有と編集を通じてチームワークを向上させます。
Unifyの特徴と強味
Unifyでは、ドラッグ&ドロップの直感的なインターフェースを通じて、複雑なデータ分析やレポート作成を誰でも簡単に行えるようになっています。
プログラミング知識がないユーザーでも、わずかなトレーニングで高度なデータ処理が可能です。
また、Unifyはクラウドベースで提供されるため、いつでもどこでもアクセスが可能。チームメンバー間でのデータ共有や協業がこれまでになくスムーズに行えます。
Unifyを選ぶ理由
Unifyと同様のローコード・ノーコード開発プラットフォームと比較した際のUnifyの強みは、以下のとおりです。
- 納期はおよそ1ヶ月
- お客さまの環境に応じてシステム選定をするため、ランニングコストが無い
- 効果測定シートを用いた懸賞や、レポートの生成など、その後の支援も手厚い
実際の導入事例
多くの企業がUnifyを使って業務を効率化し、自動化しています。
例えば、A社はUnifyで月次報告の時間を70%短縮し、スタートアップのB社は共同作業機能でリモートプロジェクト管理を改善しました。
これらの例から、Unifyが業務をスムーズにし、迅速な意思決定を助けていることがわかります。ご興味があれば、こちらからお問い合わせください。
まとめ
ここまで、脱Excelの概要やメリット・デメリット、手順を解説しました。
Excelに頼る業務では、共同作業の難しさや大量データの管理、自動化の必要性が課題。適切なツール選びにより、これらの問題を克服し、業務の効率化と自動化が可能です。
脱Excelにより時間とコストの削減、エラー率の低下、チームワークと生産性の向上が期待でき、弊社の「Unify」であれば1ヶ月という短期間で開発ができます。もし、脱Excelで悩まれているなら、一度お問い合わせフォームよりご連絡ください。
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