【AppSheet】リファラルなどの特殊要件に対応する採用管理アプリは作れるのか?

採用管理アプリ・システムは探せばいくらでも出てきます。ただ、リファラル採用にフォーカスを絞って管理したい…などの風変わりな要件に対応できるものは少なめ。

ならばAppSheetで柔軟に対応できるシステムを作ればいいではありませんか。本記事では特殊な要件に対応した採用管理アプリの作り方などを解説します。

目次

なぜAppSheet?

採用管理システムの構築を検討する際、多くの企業が直面するのが「開発期間の長さ」と「コストの高さ」という課題です。

特に、リファラル採用のような独自のプロセスに特化したシステムを構築しようとすると、要件定義から開発、テスト、導入まで、長期にわたるプロジェクトになりがち。また、外部のシステム開発会社に依頼する場合、高額な開発費用もネックとなります。

そこで提案したいのが、ノーコードプラットフォーム「AppSheet」 です。

AppSheetとは?

AppSheet は、Google が提供するノーコードのアプリケーション開発プラットフォームです。プログラミングの知識がなくても、スプレッドシートやデータベースなどのデータソースと連携させることで、少ない工数と時間でアプリが作れます。

AppSheet の最大の特長は、その手軽さと柔軟性。専門的な知識を持つ IT 部門だけでなく、現場の担当者自身が、日々の業務で抱える課題を解決するためのアプリケーションを迅速に開発し、特殊な要件に合わせて柔軟にシステムを修正・改善していくことができます。

AppSheet が採用管理システム構築に最適な理由

数あるノーコードプラットフォームの中でも、AppSheet は採用管理システム、特にリファラル採用管理システムの構築において、以下の点で非常に優れています。

1. ノーコードで素早くできる

AppSheet は、プログラミング不要の直感的なインターフェースを備えています。ドラッグ&ドロップ操作や簡単な設定だけで、アプリケーションの画面デザイン、機能、データ連携などを設定可能。数週間から数ヶ月かかるのが一般的なシステム開発を、大幅に短縮することが可能です。

2. 急な要件変更にも対応できる

ノーコードである AppSheet は、IT 部門に専門的な知識を持つ人材がいなくても、現場担当者が主体的にシステム構築を進められます。

また、業務プロセスの変更や 現場からの要望に合わせて、柔軟かつ迅速に システムを修正・カスタマイズできます。外部ベンダーに依頼する手間やコスト、時間を大幅に削減し、常に最適な状態にシステムをアップデートし続けることが可能です。

3. Google Workspace や Slack との連携で拡張性も抜群

AppSheet は、Google Workspace (スプレッドシート、Google ドライブなど) や Slack との連携機能が充実しています。

  • Google スプレッドシート連携: 候補者データや採用進捗データをスプレッドシートで管理し、AppSheet アプリケーションから参照・更新できます。スプレッドシートをデータベースとして活用することで、データ管理基盤を新たに構築する必要はありません
  • Slack 連携: 採用活動の進捗状況やアラートを Slack で自動通知できます。関係者間のコミュニケーションを円滑化し、情報共有のスピードアップに貢献します。

これらの連携機能を活用することで、既存の業務ツールとスムーズに連携した、拡張性の高い採用管理システムを構築できます。

【リファラル採用特化機能】 AppSheetで作るリファラル採用管理アプリ

AppSheet が採用管理システム構築に最適なプラットフォームである理由の一つに、リファラル採用などの特殊な要件にも対応できるといった点。

リファラル採用は、社員のネットワークを活用することで、採用コストを抑えつつ、企業のカルチャーにマッチした質の高い人材を獲得できる有効な採用手法です。しかし、その効果を最大化するためには、煩雑な情報管理社員への依頼・進捗確認といった運用上の課題をシステムによって解決する必要があります。

AppSheet なら、これらの課題を解決し、リファラル採用を加速させるための様々な特化機能を、ノーコードで、しかも自社の運用に合わせて柔軟に構築できます。

ここでは、AppSheet で実現可能な、リファラル採用を強力にサポートする独自機能の数々をご紹介します。

資料解析・自動連携機能で情報収集を効率化

リファラル採用における候補者情報の収集は、意外と手間がかかる作業です。社員から紹介された候補者の履歴書や職務経歴書を手動でデータ入力したり、複数の情報源から情報を集約したりするのは、人事担当者にとって大きな負担となります。

以下、効率化が期待できそうな例です。

  • 履歴書PDFからの自動データ抽出
    • 社員から提出された履歴書や職務経歴書を PDF のまま AppSheet にアップロードするだけで、氏名、職歴、学歴などの情報を自動でデータ抽出し、候補者データベースに登録できます。手入力による入力ミスの削減と工数削減に大きく貢献します。
  • 候補者情報を LinkedIn 等で自動連携
    • 候補者の LinkedIn プロフィール URL を AppSheet に入力するだけで、職務経歴、スキル、学歴などの情報を自動で取得し、候補者データベースに反映可能。複数の情報源を横断的に検索する手間を省き、情報収集の効率を飛躍的に向上させます。

普段やっていた業務の一部をシステム化できるので、単純に時短につながりますね。

重複チェック機能で手作業によるミスを削減

リファラル採用が活発になればなるほど、候補者情報の重複という課題が発生しやすくなります。社員が同じ候補者を複数回紹介してしまったり、過去に不採用となった候補者が再度推薦されたりするケースも考えられます。

AppSheet の重複チェック機能は、このような重複による混乱手戻りを未然に防ぎます。

  • 候補者DBの重複を自動検知: 候補者データベースに新規登録された情報と既存の情報を照合し、氏名、メールアドレス、電話番号などの情報に基づいて重複を自動検知します。重複が検知された場合はアラートを表示し、重複登録を防止します。
  • 過去の推薦状況や選考状況も可視化: 重複チェックの際に、過去の推薦情報や選考状況も合わせて表示できます。これにより、過去の経緯を踏まえた上で適切な対応を判断できるようになります。

重複チェック機能を活用することで、手作業による確認作業を削減し、重複登録によるミス非効率な対応を防ぎ、スムーズな選考プロセスを実現できます。

社員主導のリファラル採用を促進する機能

リファラル採用を成功させるためには、社員の積極的な協力が不可欠。しかし、社員にとって推薦プロセスが煩雑だったり、情報提供のメリットが不明確だったりすると、協力は得られにくくなります。

AppSheet は、社員が積極的にリファラル採用に参加したくなるような、様々なエンゲージメント向上機能を実装できます。

  • 社員による候補者情報の簡単登録フォーム
    • 社員がスマートフォンや PC から簡単に候補者情報を登録できるフォームを AppSheet で作成
  • Slack 連携による推薦・進捗状況の自動通知
    • 社員が候補者情報を登録したり、推薦した候補者の選考が進捗したりした場合に、Slack で自動通知を送ることができる
  • 組織情報との連携で社員の貢献度を可視化
    • AppSheet を人事マスタデータと連携させることで、社員の所属部署や役職などの組織情報を自動的に紐付けることができる

その他機能例

上記以外にも、AppSheet ではリファラル採用を支援する様々な機能を実装可能です。

  • 選考フローに合わせたステータス管理
    • 書類選考、一次面接、二次面接、内定など、選考フローに合わせたステータスを自由に設定し、候補者ごとに進捗状況を可視化
  • アクション履歴の自動記録
    • 候補者とのやり取り(推薦、スカウト、面接、合否連絡など)を自動で記録
  • レポート機能による効果測定
    • リファラル採用経由の採用人数、選考通過率、入社後の定着率などを自動集計し、レポートとして出力

AppSheetで採用管理システムを作る際の手順

AppSheet を活用したリファラル採用管理システムの構築は、計画的に段階を踏むことで、スムーズかつ効果的に進めることができます。

見切り発車で開発を始めるのではなく、現状分析から要件定義、システム構築、テスト運用、そして本稼働後の改善まで、段階的に進めることで、リスクを最小限に抑え期待通りの成果を確実に得ることが可能です。

STEP1:現状分析と要件定義

現状分析では、まず既存のリファラル採用業務の流れを可視化し、課題やボトルネックを明確に洗い出します。要件定義では、現状分析の結果を踏まえ、システムに求める機能運用体制利用者の範囲 などを具体的に定義します。

  • 既存業務フローの可視化と課題の明確化
    • 現状のリファラル採用プロセスを詳細にヒアリングし、フロー図などを用いて可視化。情報共有の遅れ、進捗状況の把握困難、手作業によるミス など、現場が抱える具体的な課題を明確に。
  • システムに求める要件の定義(必須機能、運用体制など)
    • 洗い出した課題を解決するために、システムに必須の機能を明確にする。候補者情報管理、推薦受付、選考進捗管理、レポート出力 など、必要な機能をリストアップし、優先順位をつける
  • 現場部門と IT 部門が協力して要件を具体化
    • 現場部門は業務の実態やニーズを、IT 部門は技術的な実現可能性や運用面を考慮し、双方が納得できる要件を具体化。

STEP2:AppSheet でのシステム構築

要件定義が完了したら、いよいよ AppSheet でのシステム構築に入ります。

プロトタイプを早期に作成し、利用者からのフィードバックを反映しながら、段階的にシステムを完成させていくことで、手戻りを最小限に抑え、効率的に開発を進めることができます。

  • 要件定義に基づいた AppSheet の設定
    • 要件定義で定めた機能を実現するために、AppSheet の画面デザイン、データ構造、アクション などを設定
  • Google スプレッドシートを DB として活用
    • 候補者データや採用進捗データは、AppSheet と連携しやすい Google スプレッドシート で管理
  • Slack 連携など外部サービスとの連携設定
    • 要件に応じて、Slack 連携、Google Workspace 連携 など、外部サービスとの連携を設定
  • プロトタイプを早期に作成し、利用者からのフィードバックを反映
    • 開発初期段階で、基本的な機能を備えたプロトタイプを作成し、利用者(人事担当者、利用部門)に実際に触ってもらい、フィードバックを収集する

STEP3:テスト運用とユーザートレーニング

システムがある程度完成したら、本格稼働前にテスト運用を行います。テスト運用を通じて、システムの動作検証利用者からのフィードバックの収集運用フローの確認 などを行い、本稼働に向けて最終調整 を行います。

また、システムを利用者に定着させるためには、ユーザートレーニング が不可欠です。利用者がシステムをスムーズに使いこなせるように、丁寧なトレーニングを実施します。

  • 利用者を限定したテスト運用で課題を洗い出し
  • ユーザートレーニングを実施し利用者への定着を促進
  • 利用者がシステムを定着するまで丁寧にサポート

STEP4:本稼働と継続的な改善

テスト運用とユーザートレーニング を経て、システムに問題がないことが確認できたら、いよいよ本稼働を開始します。

しかし、システム導入はゴールではなく、始まりです。本稼働後も、運用状況を監視 し、利用者からのフィードバック やデータ分析 を基に、システムを継続的に改善していくことが重要です。

  • 全社利用者へのシステム展開
    • テスト運用で問題がなければ、全社利用者 にシステムを展開します。利用者への周知、マニュアル の配布、問い合わせ窓口 の設置など
  • 運用状況を監視し継続的に改善
    • システムの本稼働後も、利用者からのフィードバック を収集したり、アクセスログ や利用状況データ を分析したりすることで、システムの運用状況を監視する
  • 利用者の声を聞きながらシステムを改善
    • システム改善は、IT 部門だけで行うのではなく、利用者である人事担当者や利用部門の声 を積極的に取り入れながら進めることが重要

導入で何が変わる?

採用業務の効率化と工数削減

システム導入による最も直接的な効果の一つが、採用業務の効率化とそれに伴う工数削減です。

これまで手作業で行っていた多くの業務が自動化されることで、人事担当者の負担は大幅に軽減され、より戦略的な業務に時間を充てることが可能になります。

  • 手作業による情報収集・入力作業を自動化
    • 履歴書 PDF からの自動データ抽出、LinkedIn 等からの情報自動連携により、候補者情報の手入力作業を大幅に削減します。
      • 期待される効果例: 候補者1名あたりの情報収集・入力時間を 50%削減
  • 煩雑な進捗管理やレポート作成を自動化
    • 選考ステータスの自動更新、アクション履歴の自動記録、レポート自動出力機能により、進捗状況の確認やレポート作成にかかる時間を大幅に削減します。
      • 期待される効果例: 進捗管理・レポート作成にかかる時間を 80%削減

これらの自動化により、人事担当者はルーティンワークから解放され、面接官との連携強化採用戦略の立案効果的な候補者コミュニケーション など、より付加価値の高い業務に集中できるようになります。

担当者の負担軽減とコア業務への集中

採用業務の効率化は、人事担当者の負担軽減にも直結します。特に、採用繁忙期には、情報収集、進捗管理、応募者対応など、業務が集中し、残業時間の増加や疲弊を招きがちです。

AppSheet システム導入は、このような状況を改善し、人事担当者が心身ともに健康な状態で、意欲的に業務に取り組める環境づくりに貢献します。

  • 定型業務をシステムに任せ、戦略的な業務に注力
    • ルーティンワークの自動化により、人事担当者はコア業務である採用戦略の立案、母集団形成、質の高い面接の実施などに注力できます。
      • 期待される効果例: 人事担当者の残業時間を 月間20時間削減
  • 残業時間削減や人的ミス削減にも貢献
    • 業務効率化と自動化により、残業時間の削減が期待できます。また、手作業によるミスを削減し、採用プロセスの質を向上させます。
      • 期待される効果例: 採用プロセスにおける人的ミスを 年間50%削減

人事担当者の負担軽減は、離職率の低下エンゲージメント向上にも繋がり、組織全体の活性化に貢献します。

データに基づいた採用活動の実現

従来の採用活動は、経験や勘に頼る部分も多く、効果測定や改善が難しいという課題がありました。

AppSheet システム導入は、採用活動におけるデータを蓄積・可視化することで、情報に基づいた採用活動を実現します。

  • 採用データの蓄積・可視化で情報に基づく改善が可能に
    • 候補者情報、選考状況、アクション履歴などのデータを蓄積し、グラフや図表 で可視化します。これにより、ボトルネックとなっている工程改善すべき点を情報に基づいて特定し、採用プロセスを継続的に改善できます。
      • 期待される効果例: 採用プロセスのボトルネックを特定し、選考期間を 10%短縮
  • リファラル採用の ROI を追跡し効率性を最大化
    • リファラル採用経由の採用人数、選考通過率、入社後の定着率などのデータを追跡し、リファラル採用の ROI (投資対効果) を定量的に評価できます。効果の高い施策に投資を集中し、リファラル採用の効率性を最大化 できます。
      • 期待される効果例: リファラル採用経由の採用割合を 年間10%増加

データに基づいた採用活動は、採用の質向上採用ミスマッチの低減採用 ROI の最大化 に繋がり、企業の成長に大きく貢献します。

まとめ

AppSheetなら、少し変わった要件にも対応できるシステムが作れます。

ノーコードで開発できるため、システムを素早く、かつ自社の運用に合わせて柔軟に構築可能。 これにより、煩雑な手作業を自動化し(業務効率化)、採用担当者の負担を軽減します。 また、応募状況や紹介実績などのデータを一元管理することで、事実に基づいた採用活動の判断が可能になります。

さらに、応募者情報の自動取り込み、紹介の重複チェック、紹介社員への状況通知やポイント管理といった、リファラル採用を円滑に進めるための機能を簡単に追加することも可能です。

もし、「AppSheetでこんなシステムを作りたいけど詰まってる…」「AppSheetについて相談できる相手が欲しい…」という悩みがあれば弊社にご相談ください!

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