【事例紹介】株式会社パリミキ様:GASを活用した発注管理システムを1ヶ月で構築

株式会社パリミキ様は、眼鏡およびその関連商品を主に取り扱う眼鏡専門店を全国展開する企業です。

同社は、膨大な商品点数と多店舗展開ゆえに、発注管理に課題を抱えていました。 そこでBOLTに発注管理システムを依頼し、煩雑な発注業務の改善を実現しています。

今回は株式会社パリミキの担当者様に、弊社にご依頼いただいた理由や取り組みの成果などを伺いました。

目次

プロジェクト基本情報

クライアント概要

株式会社パリミキ様は、全国600店舗以上を展開する大手眼鏡チェーンです。1930年の創業以来、高品質な視力矯正サービスを提供し続けています。

プロジェクト期間

  • 開発期間: 2024年7月8日〜7月29日(約1ヶ月)
  • 主要マイルストーン:
    • キックオフ・要件定義・設計:7月8日
    • 開発フェーズ:7月8日〜7月17日
    • ユーザー受入テスト:7月19日〜7月23日
    • マニュアル・仕様書作成:7月24日〜7月25日
    • システムリリース:7月29日

開発規模

  • 店舗数: 約600店舗
  • 日次発注件数: 平均700-800件(最大1000件ほど)
  • 開発体制:
    • プロジェクトマネージャー:1名
    • 開発リーダー:1名
    • QAエンジニア:1名

使用技術スタック

  • フロントエンド:
    • Googleフォーム(カスタマイズ)
    • HTML/CSS(PDF出力用テンプレート)
  • バックエンド:
    • Google Apps Script (GAS)
    • Google Workspace API
  • データストア:
    • Googleスプレッドシート
    • Google Drive(PDF保管用)

課題と背景

株式会社パリミキ様は全国600店舗以上を展開し、メガネをはじめとしてお客様に最適な商品を提供しています。事業拡大に伴い、発注業務も大規模化していましたが、FAXを用いた従来の方法は深刻な課題を抱えていました。

1日に600~800件もの発注依頼をFAXで処理する現場の負担は膨大で、送信先ミスや記入要素の不備による誤送信トラブルは後を絶ちませんでした。こうした誤送信は、単なる作業の手戻りに留まらず、業務トラブルや顧客への影響に繋がる可能性も孕んでおり、結果として業務手順の複雑化を招いていました。例えば、誤送信による差し戻しや訂正作業は、他の業務に支障をきたし、更なる負担増加を生み出していたようです。

また、差し迫る7月末の期限までにシステムを構築する必要があり、迅速な実装が求められていました。限られた時間と予算の中で、効率的かつ効果的な解決策が求められる中、Google Workspaceを既に活用していた同社は、GASによる低コストかつスピーディなシステム構築に大きな期待を寄せていました。

  • FAX誤送信によるトラブル:送信先ミスや記入要素の不備による作業の手戻り。
  • 現場での業務負担増加:日々600〜800件もの発注依頼をFAXで処理する手間。
  • 迅速な対応の必要性:7月末までのシステム導入が求められる。

発注管理システム導入による解決策

株式会社パリミキ様の課題を解決するため、Google Apps Script(GAS)を活用したWebベースの発注管理システムを構築しました。このシステムは、Google Workspace の各種サービスと連携し、複雑な操作いらずで紙で行っていた業務をシステムで置き換えることができます。

STEP
店舗担当者はGoogleフォームから発注情報を入力
STEP
入力されたデータはGASによって自動的にGoogleスプレッドシートに記録される
STEP
指定フォーマットのPDFファイルが生成される
STEP
GASでPDF化されたファイルは、Googleドライブ上の「注文」または「確認」フォルダに格納
STEP
自動印刷ツールがドライブ内のファイル格納を検知し、印刷を実行

これにより、FAX操作の物理的な手間を省き、業務プロセスを大幅にデジタル化することに成功しました。

システムは、以下の機能を備えています。

発注依頼入力機能(Googleフォーム): 直感的な操作で、必須項目の入力漏れを防ぎ、誤送信のリスクを排除します。プルダウンメニューを活用することで、入力ミスを最小限に抑えます。注文、確認の選択、店番、店名、BOX No.、区分、商品コード、数量、自由記入欄、依頼日、引渡し予定日、依頼者、承認者など必要な情報を網羅しています。

データ記録機能(Googleスプレッドシート): 発注データは自動的にスプレッドシートに記録され、データの一元管理を実現します。

PDF生成・保存機能(GAS & Google Drive): 発注データに基づき、GASが自動的にPDFファイルを生成し、Google Driveに保存します。物流拠点担当者は、いつでも簡単にアクセスできます。

PDF再生成機能: 必要に応じてPDFの再生成が可能です。

バックアップ機能: 定期的なデータバックアップで、データ消失のリスクを軽減します。

このシステムにより、FAX誤送信によるトラブルを根絶し、1日あたり600~800件にも及ぶ発注業務を効率化。さらに、Google Workspaceの標準的なセキュリティ機能を活用することで、高いセキュリティレベルを確保しています。 また、今後の拡張性も考慮した設計となっており、将来的に異なる発注フォーマットへの対応も可能です。

プロジェクトの成果

GASを活用した発注管理システムの導入により、以下の成果が出ています。

業務効率の大幅な向上

新たに導入したWeb発注システムは、全体の80~90%の発注業務をカバーしています。FAXを用いた従来の手作業に比べ、飛躍的な効率化を実現しました。発注データは自動的に記録・管理され、PDF形式で出力されるため、人為的なミスやFAX誤送信のリスクを大幅に削減することに成功しました。

運用体制のスムーズな移行

近畿エリアでの先行導入を経て、初期段階で発生した課題を迅速に解決。既にシステム運用基盤が整っており、2025年1月までの全国展開を予定しています。

お客様の声

弊社では、支援先企業様からの貴重なフィードバックをいただく場として「Good&More」を設けています。今回は、パリミキ様から実際にいただいたご意見をご紹介します。

Good(評価いただいている点、得られた成果など)

「スケジュールがタイトな中でレスポンスよく正確に対応していた、想定されていたスケジュールよりも早い。(フォームに入力した内容をPDFにするところ)本番の運用や社内での周知に時間を回せたことが大きかった。要件定義時の要望をくみ取って、最初から意図に沿った形で構築されていた。手戻りが少なかった印象。紙ベース→スプレッドシートと途中で方針転換した際にスプレッドシートやフォーマットにあった形に加工など。」

More(改善点、反省点など)

「依頼の初期に内製化のお話、今回の成果物(仕様書)に記載はあるが、内製化を見据えたうえでの取り組みであるため、マニュアルなどあるとよかった。標準化された仕様(スプレッドシートに入力してPDFに出力するなど動的な部分とそれ以外)システム担当でない方も構築できるような成果物をおさめるなど。」

上記のように、パリミキ様からはGASによるシステム導入の効果を実感いただいているという嬉しい声をいただいております。同時に、改善点についても貴重なご意見をいただきました。これらのフィードバックは真摯に受け止め、今後のサービス向上に役立ててまいります。

まとめ

今回のプロジェクトでは、株式会社パリミキ様の発注管理システムを作成しました。

1ヶ月という超短期スパンでの開発のご依頼でしたが、弊社の培ったノウハウやノーコード開発ツールの特性を活かすことで他社より速い開発ができたと思っています。今後は更なる開発速度の追求と質の高さを重視してまいります。

弊社ではノーコード・ローコードに特化したシステム開発・導入支援サービスを提供しているので、少しでも興味あればぜひ資料をご覧ください。

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