Power Appsによる簡単な名刺管理アプリの作りかた

机の引き出しに溜まった名刺の山を見て、ため息をついた経験はありませんか?

せっかく築いた大切なビジネスの縁なのに、必要な時に見つからない。Excelでの管理も試してみたけれど、入力ミスや更新忘れが気になる。社内共有の際のセキュリティ面も心配…。

そんな悩みを解消してくれるのが、「Power Appsを使った名刺管理」です。スマホで名刺を撮影するだけで瞬時にデータ化でき、検索もラクラク。チームでの情報共有も安全に行えます。

名刺管理の悩みを抱えている方は、ぜひ本記事をご覧ください!

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目次

Power Appsで名刺管理を行うメリット5選

Power Appsを使って名刺管理を行うメリットはたくさんありますが、特に大きなメリットを5つ厳選してご紹介します。

1. 低コストで名刺管理ができる

従来の名刺管理システムは、高額な導入費用や毎月のランニングコストがかかることが多く、中小企業にとっては大きな負担でした。

Power Apps なら、既存のMicrosoft 365ライセンスに含まれている場合もあり、追加費用なしで利用できる可能性があります。また、内製化が可能なので、外注費用を抑えることもできます。

2. 柔軟なカスタマイズで、ビジネスニーズに最適

Power Appsは、ドラッグ&ドロップで簡単にアプリをカスタマイズできるため、あなたのビジネスニーズに合わせた名刺管理システムを構築できます。

必要な情報だけを登録したり、独自の項目を追加したり、インターフェースをカスタマイズするなど、自由自在に設計可能です。

3. モバイル対応OK。場所を選ばない

Power Appsで作成した名刺管理アプリは、スマートフォンやタブレットからアクセスできるため、いつでもどこでも名刺情報を閲覧・編集できます。

外出先での商談後すぐに名刺情報を登録したり、移動中に顧客情報を確認したり、いろんな場面で使えるので利便性が良いです。

4. チームで情報共有。 セキュアに名刺情報を共有

Power Appsでは、アクセス権限を設定することで、名刺情報をセキュアにチームで共有できます。部署やチームごとにアクセス権限を細かく設定することで、情報漏洩のリスクを軽減し、安全な情報管理を実現します。

5. CRM連携で顧客管理を効率化

Power Appsは、他のPower Platformサービスや外部システムと連携できるため、名刺情報を様々なビジネスシーンで活用できます。例えば、Dynamics 365などのCRMシステムと連携することで、顧客管理を効率化し、営業活動の強化につなげます。Power BIと連携すれば、名刺情報からビジネス insights を得ることも可能です。

Power Appsで名刺管理を行うことで、時間とコストを削減するだけでなく、ビジネスの成長を加速させることができます。次のセクションでは、Power Apps名刺管理アプリの具体的な機能例をご紹介します。

Power Apps名刺管理アプリの機能例

Power Appsで作成する名刺管理アプリには、様々な機能を実装できます。ビジネスニーズに合わせて、必要な機能を自由に組み合わせ、最適なアプリを構築しましょう。

ここでは、標準的な名刺管理アプリで実現できる機能例をいくつかご紹介します。

1. カメラで名刺をスキャンし文字を抽出

スマートフォンのカメラで名刺を撮影するだけで、名刺情報をアプリに登録できます。AI BuilderのOCR機能と連携することで、名刺画像から文字情報を自動で抽出し、データ入力の手間を省きます。

2. データ抽出 – AIが自動で情報を整理

AI BuilderのOCR機能は、名刺画像から氏名、会社名、役職、住所、電話番号、メールアドレスなどの情報を高精度で抽出します。手入力の手間を大幅に削減し、データ入力ミスを防ぎます。

3. データベース保存 – 安全にデータを保管

抽出した名刺情報は、Dataverse for Teamsなどのデータベースに保存されます。安全にデータを保管し、いつでもどこでもアクセスできます。データベースはクラウド上に保存されるため、バックアップやセキュリティ対策も万全です。

4. 検索機能 – 必要な情報をすぐに見つける!

キーワード検索機能を使えば、必要な名刺情報をすぐに見つけることができます。氏名、会社名、電話番号など、様々な条件で検索可能です。高度な検索機能を実装すれば、あいまい検索や部分一致検索も可能です。

5. CRM連携 – 顧客情報を一元管理

Dynamics 365などのCRMシステムと連携することで、名刺情報を顧客情報として一元管理できます。営業活動の進捗状況や商談履歴などを名刺情報と紐づけて管理することで、より効果的な営業活動を実現します。

6. 名刺交換日時の記録 – いつ、誰と会ったかを明確に

名刺交換日時を自動で記録することで、いつ、誰と名刺を交換したかを簡単に把握できます。過去のやり取りを振り返る際に役立ち、ビジネスチャンスを逃しません。

7. タグ付け機能 – 情報を整理して検索性を向上

名刺にタグを付けることで、顧客をカテゴリ分けして管理できます。「業界」「業種」「興味関心」など、自由にタグを設定し、検索性を高めることができます。

8. メモ機能 – 商談内容や顧客の情報を記録

名刺情報にメモを追加することで、商談内容や顧客に関する重要な情報を記録できます。次回の商談に備えたり、顧客への適切なフォローアップを行う際に役立ちます。

9. データのエクスポート – CSV形式でデータをダウンロード

必要に応じて、名刺情報をCSV形式でエクスポートできます。他のシステムで利用したり、分析に活用したり、様々な用途でデータを活用できます。

これらの機能はあくまでも一例です。Power Appsの柔軟なカスタマイズ性を活かせば、さらに多くの機能を実装できます。あなたのビジネスニーズに最適な名刺管理アプリを構築しましょう。

次のセクションでは、Power Appsで名刺管理アプリを内製化する具体的なステップを解説します。

PowerAppsで簡易的な名刺管理アプリを作成してみる

最後に、20分以内で作成できる簡単な名刺管理アプリをご紹介します。アップロードした画像からテキストを抽出して保存…というごく簡単なものです。

下準備

PowerApps にログインし「ソリューション」→「新しいソリューション」を押します。

名前は何でもよいのですが、”Business Card Management”にしました。

作成後、スキーマ内の「列」→「新しい列」を選択します。以下の列を追加してください。

  • 会社
  • 氏名
  • 電話番号
  • メール

キャンバスアプリから構築

キャンバスアプリには以下の要素を配置しましょう。

  • ヘッダー:テキストラベル
  • 登録処理・スキャン開始:ボタン
  • 名刺のスキャン部分:AI Builderの中の名刺リーダー

以下の画像には編集フォームを追加しています。すでに配置した名刺リーダーと被っているので、名刺リーダーの方にはvisible = bolAIControlを設定します。

また、それぞれの要素(companyや氏名、TEL、Mail)のDefaultの欄に、BusinessCardReader.○○と指定してあげましょう。

名刺リーダーの表示・非表示をコントロールするための関数を、以下の画像の通り設定します。

また、スキャン開始ボタンを押した際の挙動として、以下の関数を設定。

あとはプレビューで確認し、実際に動作するかを確認。

適当な名刺画像をアップロードしてみると、しっかり認識されるのが分かります。

最後に「登録処理」のボタンにsubmit関数を記述します。Onselect = SubmitForm(飛ばしたいフォーム名) と書いてあげましょう。ここでは下準備の時に作ったフォームを選んでいます。追加した列にそれぞれ情報が飛ばされる…という動作になります。

最低限の機能を持ったアプリであれば20分もかからず作れると思います。あとはカメラから画像を読み込んだり、抽出した情報を編集できる画面を作ったりなど、その先の展望も見えてきますね。

まとめ

名刺管理に課題を感じている企業様にとって、Power Appsは強力なソリューションです。低コストで柔軟なカスタマイズが可能なPower Appsなら、ビジネスニーズに最適な名刺管理アプリを内製化できます。

スマートフォンでの名刺スキャン、AIによるデータ抽出、CRM連携など、豊富な機能で業務効率化を実現。情報の一元管理で検索性も向上し、セキュアな情報共有も可能です。

ExcelやAccessでの管理に限界を感じているなら、ぜひPower Appsでの名刺管理を検討してみてください。ファンリピートは、お客様のPower Apps内製化を支援する様々なサービスを提供しています。お気軽にご相談ください。

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