Scalaとは?知っておくべき特徴やメリットや開発事例を解説

Scala(スカラ)とは、国内外で人気上昇中のプログラミング言語です。何となく名前は聞いたことがあっても、実際にどんな言語なのかは知らないという方は多いのではないでしょうか。

本記事ではScalaを初めて使う方に向けて、特徴やメリットとデメリット、実際の活用事例まで詳しく解説します。最後までご覧いただけば、Scalaの基本的なことは理解できますので、ぜひ参考にしてください。

監修者

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竹村貴也

株式会社ファンリピートCEO

ベンチャー企業でのシステム開発経験を経て、フリーランスとして多数の企業のプロジェクトマネジメントに携わる。2019年に株式会社ファンリピートを設立し、ローコード開発、AIを活用した業務効率化ソリューションの開発・提供を手がける。
著書:「ChatGPTによるPythonプログラミング入門. AI駆動開発で実現する社内業務の自動化


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目次

Scalaの特徴

Scalaを一言で表すと「関数型言語」と「オブジェクト指向型言語」2つの特性を併せ持つハイブリッド言語です。具体的にどんな特徴があるのか、さらに詳しく解説します。

オブジェクト指向型・関数型を両方扱える

Scalaは「オブジェクト指向型」「関数型」の2つの言語の特性を併せ持っています。

関数型とは、主に関数を用いてプログラムを構築する言語です。特定の処理を実行する際に関数を定義したり、呼び出したりすることで、処理後の値が得られます。

オブジェクト指向型とは、特定の処理を実行するプログラムをひとまとめにして、オブジェクトとして扱う言語です。オブジェクト指向を用いることで、イチからコーディングせずともプログラムを構築できるため、コード記述を最小限に抑えられます。

こうした両方の特徴を持つScalaでは、関数をオブジェクトとして使用できます。

オープンソースである

Scalaはオープンソースなので、誰でも入手でき、自由にカスタマイズが可能です。

オープンソースとは、無償で一般公開されたソースコードのことで、利用者の目的を問わず再利用・修正・拡張などが可能となっています。

コードをシンプルに記述できる

Scalaは関数型言語の特性を持つため、数式によるシンプルな構文で記述できます。そのため、ソースコードの文量が少なく、Javaのおよそ半分ほどに抑えることが可能です。

ソースコードの量が少なければ、それだけコーディングに掛かる負担が減り、可読性も高くなるため、エラーやバグが発生しにくくなります。

ScalaとJavaの関係とは

Scalaが登場した背景としては、Javaの開発で手間が掛かっていた点や、記述した構文が冗長になりがちな点の改善が挙げられます。

Javaとの互換性を持つScalaは、Javaの仮想マシンであるJVM(Java Virtual Machine)上で動作します。このようにJavaをさらに便利に使用できるのがScalaです。

例えば、Javaでは数十行のコードを記述するような処理でも、Scalaではわずか数行で完了させることも可能です。また、Javaのライブラリをそのまま利用できることも大きなメリットとなっています。

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当然、ScalaのライブラリをJavaで参照することもできます。このようにScalaとJavaは高い互換性を保つため、双方にメリットがあります。

Scalaのメリットとは

Scalaを開発に用いることで具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、Scalaを活用する主なメリットを2つ紹介します。

コードを自由にカスタマイズできる

Scalaはオープンソースのプログラミング言語なので、ソースコードを自由にカスタマイズできます。自社が求める仕様に合わせられるため、開発の幅が広がり、あらゆる機能実装が可能です。

処理スピードが早く大量同時アクセスも対応可能

Scalaは非同期の計算ができるライブラリ「Future」を標準搭載しています。そのため、同期をせずともデータのやり取りが可能なので処理スピードが早く、大量同時アクセスにも対応します。

Scalaのデメリットとは

Scalaは様々なメリットがある一方、デメリットもあります。使用経験のない方は、念頭に置いた上で使用しましょう。ここでは、具体的なデメリットを2つ解説します。

習得する難易度が高い

Scalaは、「オブジェクト指向型」と「関数型」の2つの特性を併せ持ちますが、それぞれの理解がなければ扱うことが難しいでしょう。

また、Javaとの高い互換性があるがゆえに、そもそもJavaを理解していなければ、その恩恵を受けられません。既にプログラミング経験者にとっても習得の難易度が高いと言われているため、プログラミング初心者がいきなりScala学習から始めるのは敷居が高いといえるでしょう。

まずはJavaをマスターするなど、段階を経て習得に取り組む必要があります。

IDE(統合開発環境)が発展途上である

IDEとは統合開発環境と呼ばれる、ソフトウェア開発のための総合的なプログラミング環境のことです。一言でいえば、IDEはエンジニアのコーディングを支えてくれる重要な存在です。

しかしScalaの場合は、Javaなどのプログラミング言語と比べてIDEが発展途上のため、十分なサポートが受けられません。もちろん今後さらにサポートが充実してくる可能性がありますが、現状では他の言語に比べて見劣りする点が多々あります。

Scalaの開発事例

Scalaは業務システム・Webサービス・モバイルアプリまであらゆる開発ができます。

とりわけJavaに比べてコードの記述がシンプルで、Javaのライブラリも使用できるため、中規模〜大規模開発にも使用できます。ここではScalaを用いて開発されたアプリケーション・Webサービスの実例をいくつか紹介します。

Airbnb

世界最大手の民泊仲介サービス「Airbnb(エアビーアンドビー)」では、Scalaを利用して従来と全く新しい財務報告ワークフローを作成しました。

Airbnbでは、ゲストとホストの支払いプロセスにおいて、大量のトランザクションが発生します。Scalaを導入したことで、190を超える国と70の通貨の取引管理の効率化を実現しています。

https://www.airbnb.jp/

Spotify

デジタル音楽配信サービスの「Spotify(スポティファイ)」では、データパイプラインに Scala が使用されています。

データパイプラインとは、例えるならば大量データの交通整理のことです。データ収集から分析までのプロセスをシームレスにつなぎ、膨大なデータを分析現場に迅速に供給する役目があります。

https://www.spotify.com/

Chatwork

ビジネスチャットツールのChatworkでは、開発言語にScalaを採用しています。元々社内用ツールとしてスタートしたChatWorkは、大規模なサービス成長を想定していなかったため、言語やフレームワークの刷新を検討していたそうです。

その中で、​​静的言語としての高い能力や保守性、動的言語から切り替えて成功した実例が存在することからScalaの導入を決定しました。

https://go.chatwork.com/ja/

Scalaはシンプルなコードで有名サービスでも採用される注目の言語

今回は、あらゆるシステム開発に対応可能なプログラミング言語「Scala」について、初心者が知っておくべき基本や開発事例まで解説しました。今回紹介した以外にも、Scalaは世界中の人気サービスに採用されるなど、人気急上昇中の言語です。

Javaの開発領域を広げることを目的としているだけあって、コーディングがしやすいなどのメリットが多い言語です。日本では未だそこまでメジャーな言語ではありませんが、現在Javaを使用しているシステムはScalaに置き換わっていくことも十分考えられるでしょう。

興味のある方は、ぜひ習得にチャレンジしてみてください。もしくは、外部に委託することもおすすめです。また、システム開発の外注先選びでお困りの方は、弊社までお気軽にご相談ください。

当社がこれまで支援してきた開発事例の共有、企画・コンサルティング、要件定義や実際の開発支援まで包括的にサポートさせていただくことが可能です。

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