「脱Excel化したいけど、何から始めればいいの?」「Excelからの転換を考えているけど、代替ツールがわからない…」
このような悩みをお持ちではありませんか?Excelでの作業に限界を感じた場合、他のツールに置き換えるか別の手段を模索するかを検討するでしょう。本記事では以下の内容であなたの疑問を解決します。
- Excelに変わるツールの種類
- 脱Excelで役に立つツール7選
- Excel業務の効率的に役立つツール3選
- 脱Excel化を成功させるポイント
脱Excel化を検討している方は必見です。
監修者
竹村貴也
株式会社ファンリピートCEO
著書:「ChatGPTによるPythonプログラミング入門. AI駆動開発で実現する社内業務の自動化」
Excelに代わるツールの種類
脱Excel化を図る時、最初に考えるのは「Excelで行っていたどの作業を置き換えられるのか?」ということです。以下のような作業が挙げられるので、それぞれ詳しく解説します。
- タスク管理
- データベース
- CRM/SFA
- 業務アプリ開発
タスク管理ツール
Excelでのタスク管理は、大規模なプロジェクトや複数のチームメンバーが関わる場合に不向きです。リアルタイムでの共同作業が難しく、プロジェクトの進行状況を一目で把握できるツールが不足しています。
これらの課題は、作業の効率性に影響を及ぼすため、タスク管理に特化したツールの利用がおすすめです。以下のような機能があり、プロジェクト進行において有利にはたらくでしょう。
- プロジェクトごとにタスクを管理
- タスクリストの整理
- 担当者の割り当て
- 期限設定、アラート機能
- タスク共有
- コメント、メンション…etc
データベース
Excelをデータベースとして使用する際の主な問題点は「データの整合性の維持が難しいこと」「大量のデータを効率的に扱うためのスケーラビリティの欠如」「複数ユーザーによる同時アクセス時の制限」です。
データ分析においては、基本的な機能は有しているものの複雑なクエリ実行やデータマイニング機能は限定的です。大規模なデータ分析には適していません。
専門のデータベースツールであれば、以下のような機能が使えます。
- 大量のデータを扱っても性能が低下しにくい
- 複雑なクエリ、レポート作成、データ分析ができる
- 複数ユーザーが同時にデータにアクセスし、操作できる
- ユーザーの権限管理、暗号化、アクセス制御などの高度なセキュリティ…etc
CRM/SFA
CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント:顧客関係管理)やSFA(セールス・フォース・オートメーション:営業支援)、これらは営業やマーケティングにおいて重要で、適切に管理しなければなりません。
Excelでは定期的なデータの蓄積やマクロ・VBAでの分析ができますが、定性的なデータ分析には不向き。営業やマーケティングでは膨大な量のデータが必要で、規模が大きくなるほどExcelだけで管理するのは難しくなります。
CRMやSFAツールはすべての顧客情報や営業活動を一元管理し、アクセスや分析を容易にします。メールやカレンダー、会計ソフトなどの外部ツールとの連携も可能で、Excelでは難しいフローの自動化もできます。
業務アプリ開発
Excelによる業務アプリ開発は、ノーコード・ローコード開発ツールを導入することで解決します。ツールによるメリットは以下のとおりです。
- 迅速な開発:コーディング作業がいらないのでより効率的に開発できる
- カスタマイズ性が高い:特定のニーズに合わせてカスタマイズ可能で、変化するビジネス案件に柔軟に対応できる
- 生産性向上:自動化ツールを活用することで手作業のタスクを減らし、メンバーの生産性を上げられる
- API連携:異なるデータソースやツール間での連携が可能で、より開発の幅が広がる
ノーコード・ローコード開発ツールであれば、専門の知識を持った技術者や外部業者に頼る必要はありません。ランニングコストの削減や属人化の改善にも結びつくので、長期的なビジネス成長の支援になるでしょう。
脱Excelに役立つツール10選
脱Excel化にあたって、Excelで行っていた作業をより効率的に行えるようなツールをいくつか解説します。具体的には以下のとおりです。
- Notion(データベース)
- Kintone(開発)
- ジョーシス(IT資産管理)
- Airtable(データベース)
- PowerPlatform(ノーコード・ローコード開発)
- Sansan(CRM)
- Mazrica Sales(SFA)
- SmartDB(データベース)
- AppSheet(ノーコード・ローコード開発)
- bubble(ノーコード・ローコード開発)
Notion (データベース)
Notionは多機能なオールインワンワークスペースツールで、ノート取り、タスク管理、データベース作成、プロジェクト管理を一つのプラットフォームで実現します。
Notionにはテンプレート機能があり、繰り返し行う作業の場合に一から作成する必要がありません。テンプレートはNotion公式ページで250種類以上公開されています。また、ほかのユーザーが作ったテンプレートを共有することも可能。
柔軟性とカスタマイズ性に優れ、ドキュメント作成、知識管理、チーム協働を効率化。使いやすいインターフェースと豊富なテンプレートで、個人から企業まで幅広く支持されています。
Kintone(業務アプリ開発)
Kintoneはサイボウズが提供するクラウド型の業務アプリ開発プラットフォームです。コーディング不要で簡単にアプリを作成でき、データベース管理、プロジェクト管理、CRMなど多岐にわたる業務プロセスをサポート。
チーム協働を強化する機能も充実しており、小中企業から大企業まで幅広く利用されています。
プログラミング知識がないユーザーでも、直感的なドラッグ&ドロップインターフェイスを使って、カスタムアプリケーションの開発が可能です。
ジョーシス(IT資産管理)
ジョーシスは、日本のIT企業が提供するクラウド型の業務支援ツールです。
中小企業向けに設計されており、顧客管理(CRM)、業務管理、販売管理、在庫管理など、ビジネスの基本的なプロセスの自動化や一元的な管理が可能です。例えば、人事関係の業務だと以下の手間が省けます。
- 入退社時の社員証発行、削除がワンクリックでできる
- 部署ごとにテンプレートを設定し、発行・停止・削除の手間いらず
- 予約機能で入退社フローを自動化
また、ジョーシスはコストパフォーマンスに優れ、導入から運用までのサポート体制も整っているため、ITリソースが限られた中小企業に最適なソリューションを提供します。
Airtable(データベース)
Airtableは、スプレッドシートの柔軟性とデータベースのパワーを組み合わせたクラウドベースのデータベース管理プラットフォームです。
ユーザーはプロジェクト管理、顧客関係管理(CRM)、イベント計画など、様々な用途に合わせてカスタマイズ可能なテーブルを作成できます。
直感的なインターフェース、強力なフィルタリング、ソート、グルーピング機能といった特徴を持ち、豊富なテンプレートとAPIを利用して他アプリとの連携も可能です。
また、製品開発ロードマップや顧客管理など、幅広い用途でのタスク管理ツールとしても活躍します。
Sansan(CRM)
Sansanは、名刺管理を中心としたクラウド型の営業DX(デジタル・トランスフォーメーション)サービスです。
名刺をスキャンしてデジタル化し、高精度のOCR(光学文字認識)技術で情報をデータベース化します。
このプラットフォームを通じて、企業は従業員間で連絡先情報を共有し、顧客やビジネスパートナーとの関係を強化できます。
Sansanは、効率的なネットワーキング支援、営業活動の最適化、そしてCRM(顧客関係管理)機能を提供し、企業のビジネス成長をサポート。その利便性と効率性により、9,000社以上で導入されています。
PowerPlatform(ノーコード・ローコード開発)
Power Platformは、Microsoftが提供するビジネスアプリケーションプラットフォームです。
主に「Power BI(データ分析とビジュアル化)」、「Power Apps(アプリケーション開発)」、「Power Automate(ワークフロー自動化)」、「Power Virtual Agents(チャットボット開発)」の4つのツールで構成されています。
これらのツールは、コーディングの知識がなくても使えるように設計されており、ビジネスプロセスの効率化、データ駆動型の意思決定支援、顧客との対話の自動化などを可能にします。
なお、弊社ではPowerPlatformを利用した国内初のノーコード・ローコードに特化したシステム開発・導入支援サービス「BOLT」を提供しています。詳しくはこちらをご覧ください。
Mazrica Sales(SFA)
Mazrica Salesは、営業プロセスの効率化を目指したクラウド型の営業支援ツール(SFA)です。
営業活動に必要な顧客、案件、行動、名刺などのすべての情報を一元管理し、商談の進捗状況をリアルタイムで可視化できます。
また、登録情報の名寄せ候補を自動抽出したり、手書きメモや名刺スキャンからの自動入力もAIにより効率的に行うことが可能です。
Mazrica Salesは、中小企業から大企業まで幅広い規模の組織に適しています。
SmartDB(データベース)
SmartDBは、非技術者でも直感的に使えるワークフローとWebデータベース機能を備えたノーコード開発プラットフォームです。
ユーザーは、ドラッグ&ドロップの簡単な操作でデータベースを構築し、フォームやレポートをカスタマイズ可能。このツールは、データの入力、管理、分析を効率化し、複雑なデータも容易に扱えるよう設計されています。
セキュリティ機能も充実しており、企業の重要な情報を安全に保管します。
全社横断の業務をデジタル化できることはもちろん、部門個別で作成したアプリ同士を連動できるなど、さまざまな業種での情報管理と業務プロセスの効率化が可能です。
AppSheet(ノーコード・ローコード)
AppSheetはGoogle Cloudが提供するノーコード開発プラットフォームです。既存のデータを使って素早くモバイルアプリやデスクトップ アプリを構築できます。
スプレッドシートやデータベースなどのデータソースを利用して、コーディング不要でビジネスアプリケーションを迅速に開発可能。ユーザーはインターフェースを直感的に設計し、フォーム、レポート、ダッシュボードなどを簡単に作成でき、データの収集、表示、管理を効率化します。
プログラミング知識がない方でも、マウス操作のみでアプリ開発が可能なので、業務の効率化や新規事業開発など、多様な面での活躍が期待できるでしょう。
弊社では、ランニングコスト0のツールとAIを活用したシステム開発で、1か月でアナログ用務改革を行うサービス「Unify」を提供しています。普段の作業を低コストで、もっと楽にしたい方はぜひお問い合わせください。
bubble(ノーコード・ローコード)
Bubbleは、コードを書かずにウェブやモバイル向けのアプリケーションを作成できるノーコード開発プラットフォームです。
このプラットフォームでは、ユーザーが直感的なビジュアルエディターを使って、アプリのデザイン、機能の追加、データベースの設定を行うことができます。ドラッグアンドドロップの操作で、複雑なプログラミング作業を必要とせず、迅速にアプリケーションを構築・デプロイすることが可能です。
ただ、Bubbleには「UIが英語表記(日本語に翻訳できるが完全ではない)」、「他のノーコードツールよりも細かく作りこめる分、覚えることが多い」などのデメリットがあり、初心者には少しとっつきにくいかもしれません。
先ほど紹介した弊社の「BOLT」では、Bubbleを用いた開発支援もしていますので、詳しくはこちらからお問い合わせください。
Excel業務の効率化に役立つツール3選
「脱Excelまでは検討していないけど、普段の作業をもっと効率的に行いたい…」といった悩みを持つ方向けに、Excel業務の効率化に役立つツールを3つご紹介します。具体的には以下のとおりです。
- ChatGPT for Exel(AI)
- Microsoft 365 Copilot(AI)
- Octoparse(Webスクレイピング)
ChatGPT for Excel(AI)
ChatGPT for Excelは、Excel内でChatGPTを使用するためのExcelプラグインです。
このツールを使うことで、ユーザーはChatGPTにExcelのデータに関して質問したり、分析や計算を簡単に実行できます。
例えば、特定のデータの平均値を求める、グラフを作成するといった要求が、プロンプトを入力するだけで可能。
ChatGPT for Excelは、データ分析をよりアクセスしやすくし、非技術ユーザーでも高度なデータ操作を行えるように設計されています。
Microsoft 365 Copilot(AI)
Microsoft 365 Copilot(コパイロット)は、Word、Excel、PowerPointなどにOpenAI社のAIモデル「GPT-4」を統合したツールです。
プロンプトを入力するだけで、文書作成、データ分析、プレゼンテーションの作成などの多様な作業をAIが行ってくれます。
Microsoft 365 Copilotは、ビジネスプロセスの自動化と効率化を推進し、よりスマートな職場環境の実現に貢献します。
Octoparse(Webスクレイピング)
Octoparseは、ウェブスクレイピングとデータ収集を自動化するための強力なツールです。
以前はPythonやRubyの知識が必要でしたが、Octoparseを使えば簡単にウェブサイトから必要な情報を抽出できます。
このソフトウェアは、静的・動的なウェブサイトからもデータを収集可能で、抽出したデータはCSV、Excel、HTML、データベースなどの形式で保存できます。
Octoparseは、市場調査、競合分析、eコマース、SEO管理など、様々なビジネスニーズに応えられる強力なツールです。
脱Excel化を成功させるポイント
脱Excel化を成功させるには、戦略的なアプローチと慎重な計画が必要です。以下に脱Excel化を成功させるための注意点を挙げます。
脱Excelか活Excelか見極める
脱Excel化が良い選択なのかの明確な判断が難しい場合、無理に脱Excel化を図る必要はありません。
Excelが不得意な部分を他のツールで補えるのならそれで良いですし、既存の体制から大きく変えなくて済みます。それでも脱Excel化するべきか悩んでいる場合、以下の点に着目して判断しましょう。
- データ量:小〜中規模のデータであればExcel管理で対応できますが、それ以上増えると複雑化、パフォーマンスの低下が予測できるため、他のツールを検討しましょう。
- 複数間での作業:複数ユーザーの同時アクセスやリアルタイム同期が必要な場合もExcelでは不向きです。
- 複雑なデータ分析:データの一元管理や同できなレポーティングが必要な場合、専門の分析ツールへの移行を検討しましょう。
- 将来性:会社の規模が拡大するにつれて長期的な視点で見たときに、Excelだけでニーズが満たせるか考えましょう。
小さく始める
Excelで行っていた業務をいきなり他のシステムに置き換えると、部署内で大きな混乱が起きる可能性があります。新しいシステムを導入する際は従業員に対して十分な研修を行う必要があり、大きなコストがかかります。
一気にすべてを変更するのではなく、段階的にシステムを導入すると成功しやすいでしょう。小規模な試験導入からスタートし、徐々に規模を大きくしていくアプローチだとリスク管理がより安易になります。
専門家に相談する
既存のExcel管理を新しいシステムに移行する際は慎重に策定しなければいけません。導入前のリスク評価や移行後のフィードバック評価は専門家に依頼するのが得策です。
組織がExcelから離れる理由と、新しいシステムに対する具体的な要求を明確にします。どの業務プロセスが改善の余地があるのか、どのような機能が必要なのかを明確に洗い出してくれます。
導入後も定期的に従業員からのフィードバックを収集し、システムの調整や改善を続けていけば長期的な成功が見込まれるでしょう。
まとめ
ここまで、脱Excelに役立つツールやExcel効率化ツール、脱Excel化のポイントを解説しました。
タスク管理にはリアルタイム共同作業を支援するツール、大量データや複雑な分析には専門のデータベースツール、顧客関係や営業活動の一元管理にはCRM/SFAツール…と、迅速な開発とカスタマイズ性に富んだ業務アプリ開発ツールが有効です。
そこで、脱Excel化を目指す企業様に向けて、弊社の「Unify」が理想的な解決策を提供します。
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