ChatGPTでPowerpoint業務を効率化!おすすめツールも紹介

法人プランも発表され、今後さらにビジネスマンの必携ツールとなるChatGPT。使い方次第で、さまざまな業務を効率化できます。

特に、ビジネスパーソンの悩みの一つが「PowerPointを用いた資料作成」です。

「読みやすい構成の作り方が分からない」「資料が必要な要素をすべて網羅できているか心配だ」と感じている方も多いのではないでしょうか。PowerPointを使った資料作成業務は、ChatGPTを使うことで、効率化・平準化が可能です。

この記事では、**「ChatGPTを使ってPowerPoint業務を効率化する方法」**や、おすすめのアドイン機能を具体的に紹介します。ぜひ毎日の業務に取り入れてみてください。

さらに、業務効率化や内製化を進めたい方におすすめのコンテンツとして、以下のフォームからPower Appsが理解できる3点セット」を無料でダウンロードいただけます。この資料には、「Power Apps 活用事例集」や「MS365で使える範囲も分かるPowerAppsのライセンス早見表」、そして「PowerPlatformで内製化を進めるためのロードマップ」など、業務改善のための具体的なヒントが満載です。ぜひこちらもあわせてご活用ください。

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目次

ChatGPTをPowerPoint業務に取り入れる方法

はじめに、ChatGPTをPowerPoint業務に取り入れる方法について紹介します。

資料構成の原案を考えてもらえる

ChatGPTを使ってPowerPoint資料のアウトラインのアイディアを創出できます。

新人社員など資料作成に慣れていない場合は、どうしても抜け漏れが発生したり、論理が通っていないスライド構成になりがちです。

その点、ChatGPTに構成を作ってもらうことで、考える時間を短縮でき、品質の平準化にもつながります。

例えば「新規事業の戦略資料」を作る場合、「新規事業のアイディアを15枚ほどPowerPointにまとめたい。構成を作ってください」と指示を出すと、以下のようなアウトプットが出てきます。

新規事業の戦略資料作成

このように伝わりやすい形で必要なページ構成を考えてくれます。構成を作る際のアイディアが湧かない方におすすめです。

既存の資料の論理性・網羅性をチェックする

「自分で考えたページ構成が伝わりやすい形になっているか」「必要な要素はすべて含んでいるか」について、ChatGPTにレビューをもらえます。

例えば以下のように、既にできているアウトラインを投げかける形で要望を伝えます。

資料のレビュー

すると、以下のように追加すべき項目を教えてくれます。

資料のレビュー

もちろん、この後「他に追加すべき項目はある?」など、コミュニケーションを取ることで、提案をしてくれます。

ChatGPTは既存のPowerPoint資料の壁打ち相手としても優秀です。

資料に挿し込む画像を生成する

ChatGPTのLLMであるGPT-4には「マルチモーダル」と呼ばれる機能が付属しています。

これは「テキストをもとに画像を生成できる」「動画を文章で説明する」など、異なる形式のファイルを行き来できる機能を指します。

テキストで要望を伝えることで「イメージ画像」を生成できます。

画像生成機能

このような画像を資料内に挿入することで、よりイメージが伝わりやすくなります。本来は「画像を検索する」「デザインする」といった業務が発生しますが、ChatGPTを用いることで効率化できるのが魅力です。

ChatGPTとPowerPointを連携させる方法

ここまではChatGPT上で要素を提案してもらう方法を紹介しました。ここまでで紹介した手法では、ChatGPT上のアウトプットをPowerPointにコピー&ペーストする必要があります。

その点、連携することで、よりシームレスにChatGPTとPowerPointを使えます。ここでは具体的な連携の方法について紹介します。

VBAを活用する

まずはVBA(Visual Basic for Applications)を用いて連携する方法です。VBAとはMicrosoft 365製品に適用されるマクロのことです。自動化したい作業があるときに使います。

VBAを使うときにはマクロのコードを書く必要があるのですが、これをChatGPTに考えてもらうことが可能です。

まずは考えてもらった構成について「VBAマクロのコードを生成してください」と命令します。すると以下のように、コードを記述してくれます。この内容をコピーしてください。

VBA生成

次にPowerPointを開き「表示」タブから「マクロ」を開きます。

VBAのコピペ

ここに先ほどのコードをペーストして「実行」ボタンを押します。

VBAの実行

すると、ChatGPTが考えてくれた構成がそのまま、PowerPointに反映されます。またフォントやカラーなどを指定することで、ビジュアルを整えた形でアウトプットすることも可能です。

VBAの反映

アドインを活用する

もしくはPowerPointのアドイン機能を用いて連携することも可能です。ChatGPTのアドイン機能は複数ありますが、ここではポピュラーな「ChatGPT PowerPoint AI」を使ってみます。

「アドイン」タブから「ChatGPT」と検索しましょう。

ChatGPTのPowerPointアドイン機能

アドインを取得すると、サイドバーにチャット欄が出てきます。ここでは「アウトプットする言語」と「ページ数」を指定できます。

例えば「新規事業の資料フォーマットを作りたい」と依頼すると、以下のようなアウトプットが表示されます。

ChatGPTのPowerPointアドイン機能

「CONTINUE」ボタンを押すと「資料のテイスト」を複数提案してくれます。選択して、再度「CONTINUE」ボタンをクリックすると、以下のような形で、資料を作成できます。

ChatGPTのPowerPointアドイン機能‗テイストの提案

ChatGPT Advanced Data Analysisを活用する

またChatGPT上でPowerPointの資料をアウトプットしてもらい、ダウンロードすることも可能です。

ChatGPTは「ChatGPT Advanced Data Analysis(旧・Code InterPreter)」という機能を搭載しています。有料会員限定のLLM・GPT-4に標準で搭載されています。

これによりテキストの指示からpptx形式のファイルを生成してくれます。先述した「マルチモーダル機能」です。

ChatGPT Advanced Data Analysis

これを開くと、PowerPointができあがっています。

ChatGPT Advanced Data Analysis

このような使い方をすることで、全体の構成が完成します。資料作成の業務時間を短縮することが可能です。

スライド生成AIツールを活用するのもおすすめ

また、ChatGPT以外にもAIを搭載したスライド生成ツールがリリースされています。こうした外部ツールを使うことで、より早く、高品質なPowerPoint資料を作成できます。

スライド生成AIツールのメリット

ChatGPTを用いるケースと比べて、スライド生成AIツールを用いるメリットは「機能の多さ」と「直感的なUI」です。

スライド生成AIツールは、資料作成に特化しているため、ChatGPTと比べて、できることが多いです。

また直感的にデザインできるなど、プロンプトを上手く扱えない初心者の方でも使いやすいのがメリットです。

おすすめのスライド生成AIツール

では具体的に、おすすめしたいスライドAIツールを紹介します。今回は無料でも使えるツールを2つ紹介します。

Gamma

Gamma
参考:Gamma

Gammaは無料で使えるうえ、数あるツールのなかでも非常に直感的に使えます。

作りたい資料について、チャットで記述すると、アウトラインを考えてくれます。このアウトラインに対しては、人間で追加・削除ができます。

また利用する画像については、著作権フリーのものだけを選択することも可能。商用利用を前提とした資料作成の際にも便利です。

アウトプットの際のスライドのテイストも豊富なバリエーションがあり、すぐに資料を作成できます。完成したものをpptx形式でダウンロードすることが可能です。

イルシル

イルシル
参考:イルシル

イルシルも簡単な操作で、デザイン性の高い資料を作成できるツールです。

はじめにキーワード、メモなどから作りたい資料を指示できます。また「必ず入れたい要素」を指定することも可能です。

アウトラインについては、各ページごとに必ず入れたい文章を記述できたり、AIへの指示文を編集できたりします。資料のイメージをより正確に再現できるように設計されている印象です。

また最終的なアウトプットのテイストは、テンプレートを選べるだけでなく、文章内容から判断してくれます。

このほかにも、無料で使えるスライド生成AIツールがありますので、試してみてください。

PowerPointでChatGPTを活用する際の注意点

最後にChatGPTを利用してPowerPoint資料を作る際の注意点を紹介します。

著作物を引用している可能性がある

ChatGPTは、精度を高めるために、Webサイトや書籍をはじめとしたコンテンツを学習したうえで答えを出しています。回答によっては、これらの著作物から引用した文章が出力されます。

これを知らないまま資料化してしまうと、著作権法に違反してしまう可能性があります。作成した後は、発信する前に人間の目でレビューをしましょう。

間違った情報を提供する場合もある

ChatGPTをはじめ、AIが返すアウトプットは2024年3月現在、必ずしも正しいとは限りません。事実ではない情報を返答する可能性もあります。

そのためファクトチェックは必須です。ChatGPTが返す回答を鵜呑みにしないよう気を付けましょう。

最適解ではない可能性もある

ChatGPTやスライド生成AIツールで作った資料が、最適解ではありません。資料作成のすべてを任せるのではなく「アイディアの壁打ち相手になってもらう」「原案を考えてもらう」という、アシスタントとしての使い方が理想です。

PowerPoint資料の意図を伝えるうえでの最適解は、作成者自身で判断をする必要があります。必要に応じてAIが作った構成を編集しながら、読みやすい資料づくりを意識しましょう。

まとめ

今回は「ChatGPTを用いてPowerPointでの資料作成業務を効率化する具体的な方法」について紹介しました。

「アウトラインを考えてもらう」といった基礎的なことから「デザインを反映して出力する」「人間の案に追記・編集してクオリティを高める」といった使い方まで、幅広く利用できます。

資料作成は時間がかかる業務ですので、うまく使いこなしながら人件費削減を目指してください。

ただし、必ずしもChatGPTが作った資料が正しいわけではありません。使う側としては、すべてを任せることはせず「よりPowerPoint資料の品質を高める」といった目的で使ってみてください。

気になる方はChatGPTはもちろん、スライド生成AIツールに登録したうえで、この記事で紹介した作業を実践してみてください。

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