ノーコードはテストツールとして活用可能!2つの自動化ツールを紹介

システムはエンジニアのコーディングによる機能実装が完了して終わりではありません。

コーディングされた機能が問題なく稼働するかの確認が必要であり、全てのシステムは開発後にシステムに問題がないかのテストを行う必要があります。

テスト作業はシステムの安定性や品質を左右する重要な工程ですが、働き方改革が世間で叫ばれている中でテスト作業は労働集約型の非効率な業務となっているのです。

テスト作業の実態は、人間が1つ1つの機能をクリックして挙動を確認する労働集約的な作業であり、コストがかかることはもちろん、担当者によってテストの品質にもばらつきが生まれるため、開発会社の課題となっています。

これらの課題を解決する手段として登場したのが、ノーコードテストツールです。

ノーコードテストツール を活用すれば、非エンジニアでも簡単に自動化の仕組みを構築できるため、工数削減・テスト品質向上はもちろん、企業はシステムを素早く市場にローンチ可能になります。

この記事では、ノーコード・ローコード開発に特化したシステム開発サービスを運営し、数多くのシステム開発を成功させてきたBOLTが、テスト作業を自動化するノーコードテストツールを2つ紹介していきます。

監修者

監修者

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竹村貴也

株式会社ファンリピートCEO

ベンチャー企業でのシステム開発経験を経て、フリーランスとして多数の企業のプロジェクトマネジメントに携わる。2019年に株式会社ファンリピートを設立し、ローコード開発、AIを活用した業務効率化ソリューションの開発・提供を手がける。
著書:「ChatGPTによるPythonプログラミング入門. AI駆動開発で実現する社内業務の自動化
目次

システムテストの方法

システムテストの方法

システムテストは大きく分けて3種類の方法が存在します。

どの方法を活用するかの定義はなく、企業規模やシステムの規模により様々なです。

ここでは企業が活用する3種類のテストの方法の概要とそれぞれのメリットとデメリットを紹介していきます。

手動テスト

ツールなどを活用せず、テスト専門の担当者が手動でシステムの機能を1つずつ実行して正常な動作と結果が出るかの確認をするのが手動テストです。

手動テストは効率化が進むIT業界の中で、最も生産性の低い業務です。

テスト担当者は用意されたテストケースに従って、1日中システムの動作確認作業を行いますが、手動テストは退屈で面倒な作業であるため、テスト担当者のモチベーションや集中力の低下でオペレーションミスが発生する危険性があります。

手動テストは全て手作業で行うため、全テスト項目が完了するまでに多大な工数が必要になり、複数回のテストを通して、品質を担保するまでプロダクトのリリースを止める必要があります。

メリット

  • テスト担当者に特別なスキルは必要ない
  • ツールの導入コストや学習コストが不要
  • 柔軟なテストが実行可能

デメリット

  • コストが高い
  • テストの回転率が悪い
  • オペレーションミスのリスク
  • モチベーションに作業進捗が左右される
  • 担当者のスキルアップに繋がらない

テストコードの活用

実装された機能が正常に稼働するか確認する検証プログラムをテストコードと呼びます。

手動テストは人による機能とロジックの検証でしたが、テストコードを活用すると動作確認は全てプログラムが自動検証してくれます。

手動コストの場合はテストを実行するテスターの作業工数がかかりましたが、テストコードの場合は単価の高いエンジニアによるコーディングの工数が必要になります。

テストコードの準備ができれば、動作確認は全てプログラムが実行してくれるので、手動テストのようにオペレーションミスやモチベーション低下による品質の低下とは無縁となります。

また、1度用意したテストコードは再利用することが可能なので、2回目以降のテストを効率化可能です。

メリットデメリット
正確なテストが実施可能
モチベーション低下によるヒューマンエラーのリスクがない
テストコードの再利用が可能
テストコード作成にエンジニアが必要
仕様変更時に柔軟に対応できない
テストコードの保守作業が必要

テスト自動化ツール

テスト自動化ツールはテストケース作成からテスト実行、更には結果報告までを自動化で行うツールです。。

テスト自動化ツールはエンジニアでなくても、画面上の操作だけでテストコードを準備することができるため、エンジニアの工数をかけずにテスト自動化が実現できます。

テスト自動化ツールが優れている点はテスト実施後の結果報告の部分にあります。

システムテストの面倒な点はテストが失敗した際に「どういう理由で失敗したのか」「再現するためにはどういう手順が必要か」をエンジニアや周囲のメンバーに共有する部分です。

手動テストとテストコードを活用した場合は、テスト失敗時に失敗した箇所のスクリーンショットを取得し、再現手順をスプレッドシートやチケット管理ツールに丁寧に記載する必要があります。

この再現手順を記載作業には多くの手間がかかり、担当者ごとに記載内容にばらつきがある為、エンジニア側にテスト失敗の理由が伝わらない場合もあります。

その点、テスト自動化ツールはテスト失敗時に、失敗箇所のスクリーンショットを自動保存し、再現手順などを結果集計表に自動で記載してくれるため、報告作業に工数を割く必要がありません。

メリットデメリット
非エンジニアがテストコードを作成可能
テスト失敗時の報告業務の自動化可能
テストケースの再利用可能
テスト結果報告書を自動作成
初期導入コストが高額
対応できないテストケースが存在する
テスト自動化の専門的知見が必要

ノーコードテストツール

ノーコードテストツール

ここまで、システム開発後に行われる代表的なテストの手法を紹介してきました。

テスト自動化に必要なテストコードはコーディングしなければ準備できないため、開発予算に余裕がなくエンジニアリソースが確保できない場合は、手動でのテストを余儀なくされるため、企業の大きな課題となっていました。

しかし、プログラミング不要でシステム開発が可能となるノーコードはシステム開発のみならず、システムテストの領域にも進出し、企業の課題解決に大きく貢献しています。

ここでは2つのノーコードテストツールを紹介していきます。

waldo

waldoのランディングページのスクリーンショット

waldoは世界初のモバイルアプリ向けのノーコードテストツールで誰でも簡単にアプリテストを実行できるノーコードツールです。

創業者のAmine Bellakrid(アミン・ベラクリド)氏は「モバイルアプリがどれだけ素晴らしくても、そのアプリをテストする方法が時代遅れである」と考え、小さな開発チームでも技術スキルがなくても機能やUIを自動でテストできる仕組みをノーコードで実現したのです。

waldoのテスト方法は以下の手順です。

  1. アプリファイル(.appや.apk)をアップロードする
  2. waldoで生成されたスマートフォン画面でアプリを操作する

2つの手順を行うだけで、waldoがテスト画面とシステムロジックを記録して、テストケースを自動構築します。

テストケース実行中に問題が発生すると、waldoは問題箇所をスクリーンショットではなく分かりやすい動画形式でエビデンスを残すため、修正担当のエンジニアは容易に問題箇所の特定が可能です。

外部サービスとの連携も充実しており、問題発生時の通知をSlackやGithubで受け取ることも可能です。

waldoの公式サイトはこちら

Autify

Autifyのランディングページのスクリーンショット

AutifyはソフトウェアテストにAIを活用することで、テストコード自動生成はもちろんシステム仕様変更時のテストコードメンテナンスの自動化に成功したノーコードプラットフォームです。

多くの企業がサービスの早期リリースを目指していますが、実態はソフトウェアの検証作業(QA)に時間をかけすぎており、早期リリースのボトルネックになっています。

Autifyは他のテストツール同様にテストコードの作成は画面上の記録ボタンをクリックして、ブラウザを操作するだけで自動でテストコードが生成されるため、エンジニアによる複雑なコーディングは不要になります。

最も特徴的な機能はテストコードをAIが自動メンテナンスする機能です。

ソフトウェアのソースコードに変更があった場合はAutifyのAIが変更点を検出し、自動でテストコードの修正を行ってくれます。

これまではソースコードに変更があった場合、変更部分をエンジニアがテストコードに反映する必要がありましたが、その作業をAIが自動で行うため大幅な工数削減に繋がります。

Autifyの公式サイトはこちら

ノーコードテストツールのメリット

ノーコードテストツールのメリット

既にテスト自動化ツールは世の中に存在しますが、企業がノーコードテストツールを使うべきメリットは存在するのでしょうか。

ここでは企業が従来のテスト手法ではなく、ノーコードテストツールを利用すべきメリットを解説していきます。

テストコードの拡張可能

ノーコードテストツールはシステム側に仕様変更が発生しても、テストコードをわざわざメンテナンスする必要はありません。

テストコードは1度開発してしまえば、後のテスト工程を自動化できますが、仕様変更でソースコードに変更が生じた場合にはテストコード側も仕様変更に合わせて拡張する必要がありました。

しかし、ノーコードテストツールはソースコードに変更が生じた場合、変更があった箇所のテストコードをツールが自動でメンテナンスしてくれるので、テストコードのメンテナンス工数が必要ありません。

IT人材の不足する中でテストコード実装の優先順位は低いため、現場で対応が遅れる箇所ですが、ノーコードテストツールを活用すれば、テストコードのメンテナンスに時間を割く必要はありません。

プロダクトリリースの高速化

ソフトウェア市場は変化の激しい市場であり、システム開発企業はサービスをいかに早く市場にリリースできるかが重要になってきます。

このような市場環境の中で、ソフトウェアのテスト・検証作業に従来のやり方で時間をかけていたのようでは競争力を見出すことはできません。

ノーコードテストツールを活用することで、企業はプロダクトリリースの高速化が実現します。

テスト自動化によって、最小の工数でテスト・検証作業が完了するため、プロダクトリリースサイクルの圧縮が可能となり、企業は素早くプロダクトを顧客に提供することが可能になります。

いち早く市場にリリースし、顧客のフィードバックを得て、プロダクトに反映するサイクルを高速回転させて、市場の求める形にプロダクトを素早く適応させていくことが現代のソフトウェア開発の理想の姿なのです。

【まとめ】ノーコードテストツールはソフトウェア開発を加速させる原動力

【まとめ】ノーコードテストツールはソフトウェア開発を加速させる原動力

この記事ではシステム開発のテスト工程を自動化するノーコードテストツールとツールを活用するメリットを紹介してきました。

ノーコードテストツールを活用すれば、最小の工数で質の高いシステムテストをが可能となり、プロダクトリリースサイクルの高速化が実現します。

システムテストの領域にノーコードツールが登場したことで、今後の企業におけるシステムテストの在り方は大きく変化し、テストを手動で行うか、ノーコードを活用するかで自ずとプロダクトのローンチ時期やテスト工数にも大きな差が生まれるでしょう。

あらゆる開発会社がノーコードテストツールを利用すべきですが、特にスタートアップ企業などの開発予算が少なく、エンジニアリソースが限られているような開発環境でノーコードテストツールを活用するのがおすすめです。

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