ノーコード開発ツールkintoneとbubble.ioを比較してみよう。

「ノーコードのシステム・アプリ開発ツールだと何がある?」

昨今いろいろなノーコード開発ツールがリリースされていますが、どれを選んだらよいかわかりませんよね。それぞれのツールには特徴があり、自社に合ったものを正しく見極めないといけません。

本記事ではノーコード開発ツールの筆頭格でもあるbubbleやKintone、両者の違いを解説します。また、以前にGoogleのノーコード開発ツール「AppSheet」とKintoneを比較した記事も出しているので、そちらも合わせてご覧ください。

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目次

bubble.ioとは?

bubble.ioは、プログラミングの知識がなくても、まるでブロックを積み重ねるように、本格的なWebアプリケーションを開発できるローコードプラットフォームです。従来の開発手法に比べると圧倒的なスピードと手軽さで、Webサービスや業務システムを作り上げることができます。

kintoneが用意されたテンプレートをベースにアプリを作成するのに対し、bubble.ioはデザインも機能も、ほぼ全てを自由に設計できるのが大きな特徴です。例えば、ECサイトのような顧客向けのサービスから、社内向けの複雑な業務システム、さらにはSNSのようなプラットフォームまで、複雑なシステムも作成可能。

また、bubble.ioは外部サービスとの連携も得意としています。決済システムやAPIなどを活用することで、より高度な機能も実装可能です。デザイン性の高いUI/UXも実現できるため、いろいろ凝りたい人にはピッタリでしょう。

ECサイト、SaaS型ビジネスの管理画面、マッチングプラットフォーム、予約システムなど、多岐にわたるWebアプリケーションがbubble.ioで開発されています。素早く作れてリリースができるので、スピード感を求める人にマッチするツールです。

Kinotoneとは

kintone(キントーン)とは、サイボウズ株式会社が提供するクラウド型の業務改善プラットフォームです。

プログラミング作業なしで、日報・スケジュール管理・お問い合わせ管理・顧客管理・採用管理などの、業務で実践的に使えるアプリを作成・運用できます。

ドラッグ&ドロップで直感的に操作ができるほか、現在利用中のExcelを読み込むだけでアプリ化できますので、ITに詳しい社員でなくてもアプリの作成・運用が可能。アプリ内にコメントを書き込むなどのコミュニケーション機能もあり、社内での情報共有にも効果的です。

ハリソン山中…じゃなくて豊川悦司さんが出演しているCMが印象的ですよね。

kintoneとbubble.ioの違いを解説

前項でご紹介したkintoneとbubble.ioは、どちらもプログラミング不要でシステム開発ができるツールですが、両者違いがあります。

スクロールできます
比較項目kintonebubble.io
開発に必要なスキルプログラミング知識は基本的に不要プログラミング知識は不要だが、概念理解があるとより高度な開発が可能
操作性ドラッグ&ドロップ中心の直感的な操作ビジュアルエディタによる柔軟な画面設計
カスタマイズ性テンプレートをベースにした比較的シンプルなカスタマイズデザイン・機能ともに自由度が高く、高度なカスタマイズが可能
開発スピード比較的短期間で開発可能中〜長期間の開発も可能 (作り込み次第)
適した用途業務アプリ、社内システム構築Webサービス、Webアプリケーション開発全般
画面デザインの自由度定型的なデザインが多い自由度が高く、オリジナリティのあるデザインが可能
外部連携の容易さAPI連携などである程度可能API Connectorなどを利用して柔軟な連携が可能
スケーラビリティ中小規模向け大規模なWebアプリケーションにも対応可能
分類ノーコード (よりプログラミング不要に近い)ローコード (ある程度の柔軟性を持つ)

kintoneの特徴

kintoneは、まさに「ノーコード」の代表格と言えるツール。プログラミングの知識は一切不要で、マウス操作だけで様々な業務アプリを作成できます。逆に言えば、簡単なモノしか作れません。

豊富なテンプレートが用意されているため、比較的短期間で、誰でも簡単にアプリ開発を始められるのが大きな魅力です。

主に、社内の業務効率化を目的としたアプリ開発に適しており、顧客管理、案件管理、問い合わせ管理など、日常業務で必要となる基本的な機能を備えたアプリを手軽に作成できます。

bubbleの特徴

一方、bubble.ioは「ローコード」に分類されます。プログラミングの知識は必須ではありませんが、データベースの概念やAPI連携など、ある程度のIT知識があると、より高度な開発が可能になります。

kintoneに比べて圧倒的に自由度が高く、デザインも機能もゼロから作り込むことができます。そのため、ECサイトや予約システム、マッチングプラットフォームなど、オリジナリティ溢れるWebサービスやWebアプリケーションの開発に適しています。

どちらを選ぶべきか? 目的とスキルで選ぶノーコード/ローコード

このように、kintoneとbubble.ioは似てるようで地味に違うツールです。どちらを選ぶべきかは、開発したいものの目的や、開発に携わるメンバーのITスキルによって異なります。

  • プログラミングとか全く知らないけどアプリ作って業務楽にしたい!:Kintone
  • コードとか書きたくないけど、サービスとして出せるくらいのものを作りたい!:bubble

Kintonebubble.ioをもう少し丁寧に比較しよう

kintoneとbubble.ioの主要な機能をもう少し詳しく見てみましょう。

機能kintonebubble.io
開発非常に容易:プログラミング不要。ドラッグ&ドロップ操作中心で、直感的にアプリを作成可能。豊富なテンプレートが用意されており、初心者でも比較的簡単に始められる。やや容易:プログラミング不要だが、データベースの概念やワークフローの設計など、ある程度のIT知識があるとスムーズに開発を進められる。ビジュアルエディタによる自由度の高い操作が可能。
画面デザインシンプルで定型的:用意されたパーツを組み合わせる形式。自由度は比較的低いが、統一感のある画面を作成しやすい。CSSやJavaScriptによるカスタマイズも可能だが、専門知識が必要。自由度が高い:ピクセル単位での配置やデザイン調整が可能。豊富なUI要素やアニメーション設定など、オリジナリティ溢れる洗練された画面を作成できる。
データベース標準搭載のデータベース:アプリごとに自動でデータベースが作成される。テーブル間の連携やルックアップ機能も利用可能。外部データベースとの連携は、プラグインやAPI連携が必要となる場合がある。柔軟なデータベース設計:データ型、フィールドの種類、リレーションシップなどを自由に設計可能。外部データベースとの連携もAPI Connectorなどを利用して柔軟に行える。大規模なデータ処理にも対応しやすい。
外部連携API連携、Webhook連携、豊富な連携サービス:kintoneのAPIを利用して、他のシステムやクラウドサービスとの連携が可能。kintone連携サービスも多数提供されている。API Connectorによる自由な連携:REST APIやGraphQLを利用して、様々な外部サービスとの連携が可能。独自のAPI連携も比較的容易に構築できる。
ワークフロー標準機能として搭載:申請・承認フローをGUI上で簡単に設定可能。条件分岐や承認ルートの設定など、柔軟なワークフローを構築できる。ロジック構築による柔軟なワークフロー:ビジュアルプログラミングで複雑なワークフローを構築可能。トリガー、条件分岐、アクションなどを自由に組み合わせ、高度な業務プロセスを自動化できる。
モバイルアプリ標準機能で利用可能:PC版で作成したアプリは、スマートフォンやタブレットからもそのまま利用可能。専用のモバイルアプリ(kintone mobile)も提供されている。プッシュ通知などの機能も利用可能。レスポンシブ対応:PC、スマートフォン、タブレットなど、様々なデバイスで最適化された表示が可能。ネイティブアプリとして公開することも可能(有料プラン)。
料金体系月額課金制(ユーザー数、契約プランによる):中小企業向けのシンプルな料金体系。無料トライアルあり。月額課金制(プラン、利用状況による):無料プランから利用可能だが、機能制限あり。利用する機能やデータ量に応じて料金が変動する。
日本語対応充実:管理画面、ヘルプドキュメント、サポートなど、全て日本語で利用可能。日本の企業にとっては安心して利用できる環境。一部日本語対応:管理画面やドキュメントは英語が中心だが、日本語の情報も増えてきている。日本語のコミュニティも存在。
サポート体制充実:電話、メール、FAQなど、様々なサポートチャネルが用意されている。導入支援や運用支援などのサービスも提供されている。オンラインドキュメント、フォーラム:公式ドキュメントやユーザーフォーラムが充実。有料のサポートプランも用意されている。
スケーラビリティ中小規模向け:大規模なデータ処理や複雑なシステム連携には、パフォーマンスの限界が見られる場合がある。大規模向け:高い処理能力と拡張性を持ち、大規模なWebアプリケーションや複雑なシステムにも対応可能。

機能比較のポイント

  • 開発の自由度: bubble.ioは、デザイン・機能ともに自由度が高く、オリジナリティを追求したい場合に適しています。一方、kintoneはテンプレート で手軽に始められます。
  • ターゲットとするシステム: kintoneは業務効率化アプリ、bubble.ioはWebサービスやWebアプリケーション全般と、得意とする領域が異なります。
  • 開発チームのスキル: kintoneは非エンジニアでも扱いやすいですが、bubble.ioはより高度な開発も可能な分、学習コストがかかる場合があります。
  • スケーラビリティ: 将来的な拡張性を考慮する場合、bubble.ioの方が有利です。
  • 日本語対応とサポート: 日本語でのサポートを重視するならkintone、英語に抵抗がないならbubble.ioも選択肢となります。

費用はどれくらい?kintoneとbubble.ioの料金体系

kintoneの料金体系

kintoneは、ユーザー数に応じた月額課金制を採用しており、プランによって利用できる機能が異なります。主に以下の3つのプランが提供されています。

 ライトコーススタンダードコースワイドコース
価格月額1,000円/1ユーザー月額1,800円/1ユーザー月額3,000円/1ユーザー
最小契約ユーザー数10ユーザー10ユーザー1,000ユーザー
アプリ数~200個~1,000個~3,000個
スペース数~100個~500個~1,000個
ディスク容量5GB×ユーザー数
サポートメール・電話・チャットによるサポート
言語設定多言語対応(日本語・英語・簡体字・繁体字・スペイン語)
ゲストユーザー価格月額700円/1ユーザー月額1,440円/1ユーザー
ゲストスペース数~100個~500個
メール共有オプション月額5,000円 / 〜5,000件
セキュアアクセス月額250円/1ユーザー
ディスク増設月額1,000円/10GB

bubble.ioの料金体系

bubble.ioは、より機能と利用状況に応じた柔軟な料金プランを提供しています。無料プランからエンタープライズ向けのプランまで、幅広い選択肢があるのが特徴です。

  • Freeプラン: 無料で利用できますが、機能制限があります。bubble.ioの基本的な操作を試したり、簡単なプロトタイプを作成したりするのに適しています。
  • Starterプラン: 月額29ドルから。本格的なアプリ開発に必要な基本的な機能を利用できます。小規模なアプリケーションや個人開発者に適しています。
  • Growthプラン: 月額119ドルから。Starterプランの機能に加え、より多くのワークフロー実行時間やストレージ容量が提供されます。ビジネスの成長に合わせてスケールアップしたい場合に適しています。
  • Teamプラン: 月額349ドルから。複数の開発者での共同作業に適した機能や、より高いパフォーマンスが提供されます。
  • Enterpriseプラン: 個別見積もり。大規模なアプリケーションや、高度なセキュリティ・サポートが必要な企業向けです。

料金比較のシミュレーション例

例えば、10人のチームで業務アプリを利用する場合を考えてみましょう。

  • kintone (スタンダードコース): 1,500円/ユーザー × 10ユーザー = 月額15,000円(税抜)
  • bubble.io (Growthプラン): 月額119ドル(約17,850円 ※1ドル150円換算)

この例では、kintoneの方が若干安価になりますが、利用する機能やbubble.ioのプランによっては逆転する可能性もあります。

どちらを選ぶべき?

料金体系を比較する際は、単に月額費用だけでなく、利用できる機能、開発に必要な期間、将来的な拡張性なども考慮に入れるといいでしょう。

  • コストを抑えて手軽に業務アプリを始めたい中小企業:シンプルな料金体系で始めやすいkintoneがおすすめです。
  • より自由度の高いWebアプリケーションを開発したい、将来的な拡張性も考慮したい:初期費用はかかる可能性がありますが、bubble.ioの柔軟なプランが適しているでしょう。

それぞれの無料トライアルを利用して、実際に操作感を確かめ、費用対効果を比較検討することをおすすめします。

まとめ

kintoneとbubble.ioは、それぞれ強みを持つノーコード/ローコードツールです。

手軽に業務効率化を目指すなら、日本語サポートも充実のkintoneがおすすめ。一方、自由な発想でWebサービスを創りたいなら、カスタマイズ性の高いbubble.ioが最適です。

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