ローコード開発ツールの最適な選び方とは?各ツールの特徴を徹底解説

ローコード開発ツールの最適な選び方をご存知でしょうか?

システム開発を依頼する場合には、開発を行う会社の見積金額や実績、提案内容でシステム開発先を選定していましたが、ローコード開発ツールを用いて開発をする場合には選定方法となるポイントが異なります。

ローコード開発ツールを活用したシステム開発に取り組む企業が増えていますが、これから採用を検討する企業では「どのようにツール選定をすればいいのか分からない」という企業も多いのではないでしょうか。

ローコード開発ツールは数多く登場しており、ツールごとに機能の特徴や開発できる範囲も異なるため、導入前には入念な比較検討が必要になります。

そこで、この記事では、ローコード開発に特化したシステム開発サービスを運営するBOLTが、ローコード開発ツールの最適な選び方を解説すると共にツールごとの特徴を解説します。

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ツール選定時に確認すべき3大ポイント

ツール選定時に確認すべき3大ポイント

ローコード開発ツールを導入してシステム開発をする場合には必ず確認しなければならない3大ポイントが存在します。

ここではローコード開発ツールの活用を決めた場合に、まず確認すべき3つのポイントを解説していきます。

機能一覧

ツール選定を行う上で最も重要となるのがローコード開発ツールが提供している機能一覧を確認することです。

ローコード開発ツールの場合は、既に機能が用意されたノーコード部分と機能が用意されていないため、コーディングをする部分の2つの要素が存在します

そのため、ローコード開発ツール選定時には開発するシステムの機能要件に対して、開発不要でノーコードで済む部分とコーディングが必要な部分を切り分ける必要があります。

ローコード開発ツールを選定する場合は、開発対象システムの機能要件をどれだけコーディング不要で開発できるかが重要であり、ツールの比較をする場合はどのツールが最も工数が少なく開発できるかの観点で、機能一覧を比較するのが大切です。

拡張性

ローコード開発ツールを選定する場合は開発期間のことだけでなく、開発完了後の追加要望にどれだけ柔軟に対応できるかの観点でローコード開発ツールの拡張性を確認する必要があります。

システム開発の現場では「システムは開発完了後が本番」という言葉が存在し、機能要件を満たすだけでなく、開発完了後に出てくる追加要件や現場からのリクエストに対応できるか否かが重要となります。

開発後のことを考慮しない場合にはシステムを利用する現場からの意見や変更依頼に対応できず、結果として「使えないシステム」という評価を受ける形になります。

ローコード開発ツールの拡張性において、確認すべき点は以下の2つです。

  1. 外部連携機能
  2. 画面拡張の自由度

業務システムの場合は1つのシステムの中で処理が完了するというケースは少なく、外部のシステムと連携した業務処理を行うケースがほとんどなので、外部システムとの連携機能が必要となるのがほとんどです。

また、システムを利用する現場から出てくる追加要望のほとんどは「この画面を見にくいから変えて欲しい」「項目が足りないから新しく追加して欲しい」などのUI(操作画面)に関することが大半を占めます。

上記2点の拡張性をローコード開発ツール選定時に確認しておくことで、開発後に出てくる連携要望や機能拡張に対処することが可能となります。

セキュリティー対策機能

ローコード開発ツールを採用する場合には事前にツールが提供しているセキュリティー対策機能を確認して、社内のセキュリティーポリシーに違反しないかを確認する必要があります。

従来の開発手法であれば、開発する際に社内のセキュリティーポリシーに準拠する形のシステム構成やセキュリティー対策を講じることが可能ですが、ローコード開発ツールを採用する場合はツールが提供するセキュリティー対策に依存することになります。

つまり、ローコード開発ツールを用いて開発するシステムのセキュリティー対策はユーザー側で自由に設定することができず、ツールが提供するセキュリティー対策機能の中でしか対策を講じることができないのです。

ローコード開発ツールを採用する際によく起こるトラブルは機能要件も確認し、生産性の高い開発が実現できる裏付けが取れた後に情報システム部からセキュリティーに関する部分で指摘が入るケースです。

情報システム部にセキュリティーポリシーに違反する可能性があるもしくはセキュリティー対策に懸念があると判断されてしまうと、ローコード開発ツールの採用は頓挫することがほとんどです。

そのため、ローコード開発ツール採用時には事前に必ずツールが提供するセキュリティー対策を確認して、セキュリティー部分に問題がないことを確認する必要があるのです。

ローコード開発のセキュリティについて詳細を知りたいという方は、「ローコード開発のセキュリティーは万全か?ツールごとの対策を解説」の記事がおすすめです。

ローコード開発ツール比較

ローコード開発ツール比較

ここまで、ローコード開発ツール選定時に確認すべき3大ポイントを解説してきました。

ローコード開発ツールは開発効率の高さがメリットですが、ツールの性質上、従来のシステム開発先を選定する観点とは異なる観点でツールを比較する必要があります。

ここでは、代表的なローコード開発ツールの特徴を解説していきます。

Power Apps

Power Appsのランディングページのスクリーンショット

PowerAppsはマイクロソフト社が提供するPower Platformのシステム開発部分を担うローコード開発ツールです。

トヨタやIKEAなどの世界的な企業も活用しているローコード開発ツールで、国内での活用事例も年々、増加している人気の高い開発ツールとなります。

<特徴>

  • PC・モバイルの両方のシステム開発に対応
  • 外部連携のためのコネクタを200種類以上提供
  • Power Platformのツール連携で機能拡張可能

Power Appsはローコード開発ツールの中で最も高機能なツールであり、かつ構築する際の簡易性が最大の特徴となっており、業務で利用しているExcelやパワーポイントを扱う操作感でシステム開発可能です。

また、「Power Automate」「Power Virtual Agents」などの機能ごとに特化したサービスがPower Platformに存在し、システムに業務自動化やチャットボットの仕組みを実装可能です。

PowerAppsの公式サイトはこちら

Sales force Lightning Platform

Sales force Lightning Platformのランディングページのスクリーンショット

Salesforce Lightning Platformはセールスフォース・ドットコムが開発・提供するローコード開発ツールです。

ツールの名前だけ聞いてもイメージすることが難しいかもしれませんが、営業の現場で活用されている営業管理ツール「Salesforce CRM」もSalesforce Lightning Platform上で構築されています。

<特徴>

  • Salesforce CRMの機能を利用可能
  • 外部システムとSalesforceの連携に必要なAPIを多数提供
  • Salesforce Shieldによる高いセキュリティー性

Salesforce Lightning PlatformではSalesforce CRMで提供されているデータベース機能やユーザー認証基盤、ワークフロー機能などを開発する機能に反映することが可能です。

Salesforce Lightning Platformは通常のシステム開発ではなく、社内で既にSalesforce CRMを活用しており、CRMを補完するシステムやアプリケーションを開発する場合に大きなメリットを発揮するローコード開発ツールです。

Salesforce Lightning Platformの公式サイトはこちら

Kintone

Kintoneのランディングページのスクリーンショット

Kintoneはサイボウズ株式会社が提供するローコード開発ツールで、国内において最も活用事例が多いツールとなります。

Kintoneには企業の共通業務に対するテンプレートアプリが数多く用意されており、ユーザーはテンプレートアプリを活用すると、開発をせずに業務のシステム化が可能になる必要工数の少なさが活用事例の多さに直結しています。

<特徴>

  • 100種類を超える豊富なテンプレートアプリ
  • 国内SaaSシステムとの連携プラグインを提供
  • 企業のコスト負担が少ない

Kintoneにおけるアプリ開発はとてもシンプルで、業務の中で普段利用しているExcelやCSVを読み込んで、必要な項目をドラック&ドロップするだけでアプリケーションを生成することができます。

社内のExcel業務を業務改善する場面において、Kintoneのシンプルなアプリ開発プロセスはユーザーに大きなメリットとなるでしょう。

Kintoneの公式サイトはこちら

機能要件以外で確認すべき点

機能要件以外で確認すべき点

ここまで、システム開発に当たってのツール選定のポイントを解説してきましたが、ローコード開発ツール選定時には開発後のシステム運用フェーズを見越した比較検討も必要です。

ここでは、ローコード開発ツール選定時に機能要件以外で確認すべき点を解説します。

システムの保守運用体制

システムを開発した場合には必ず、システムを問題なく稼働させるために継続して保守運用を行う必要があり、社内での体制構築に関する確認が必要です。

ローコード開発は従来のシステム開発とは全く異なる形でシステムを開発するため、開発後の保守運用に関しても、従来と全く異なるスキルセットが必要になります。

特に必要となるのが、採用したローコード開発ツールに関する知見です。

開発したシステムは採用したローコード開発ツールのプラットフォーム上で稼働するため、ツール自体に関する知識や知見が必要となります。

ローコード開発ツールもクラウドサービス同様に継続的にプラットフォームのアップデートが実施されるので、アップデートによる影響やトラブル発生時に迅速に対処できる仕組みが不可欠です。

国内ではローコードによるシステム開発は発展途上であるため、社内にローコード開発ツールに対する知見を持った人材がいるケースは少ないため、ゼロから体制を作る必要があるでしょう。

運営企業のサポート内容

ローコード開発ツールの比較をする際は開発ツールの運営企業が提供するサポート内容の確認が必須となります。

IT人材ではなく、コーディングができない非エンジニアによる開発が前提となっているため、ツール導入後はユーザー自らの手でシステムを構築する必要があります。

開発ツールの使い方や実装方法で不明点が多く出ることが想定されますが、この不明点の解決に繋がる答えを社内の情報システム部が持っていると考えてはいけません。

国内でローコード開発ツールを活用したシステム開発の事例は少ないため、社内にナレッジが溜まっていないため、情報システム部も手を出すことができないので運営企業のサポートを頼るほかありません。

ローコード開発ツールはそれぞれ、導入後サポートを提供していますが、サポート内容によっては有償対応の場合もあるので、事前にサポート内容を必ず確認する必要があります。

【まとめ】ツール選定時は開発中と開発後の両方の観点で検討する必要がある

【まとめ】ツール選定時は開発中と開発後の両方の観点で検討する必要がある

この記事ではローコード開発ツールの最適な選び方とツールごとの特徴を解説してきました。

ローコード開発ツール選定時には、システム開発要件通りに開発ができるかどうかだけでなく、開発後に問題なく運用できるかどうかの両方の観点で比較検討する必要があります。

ローコード開発ツールを採用するということは従来と全く異なる体制が必要になります。

開発を行う体制しかり、開発後にシステムを運用する体制も従来通りのやり方では通用せず、ローコード開発ツールに適した体制を用意する必要があります。

比較検討を行う際は機能が実装できる、効率的に開発ができるかの確認だけでなく、社内稟議において、開発後の運用やセキュリティーに問題がないことを確認・実証する材料を集めることを意識することが重要です。

また、システム開発の外注先選びでお困りの方は、弊社までお気軽にご相談ください。

ノーコード・ローコードを用いた開発事例の共有ツール選定のサポートから要件定義実際の開発支援まで包括的にサポートさせていただくことが可能です。

システム開発を失敗しないために、弊社が相見積もりの取得までをサポートさせていただくことも可能です。むやみな営業電話などは決して行いませんので、まずは無料のご相談をお待ちしております。

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