「ローコード開発」が企業から大きな注目を集めています。
ローコード開発は最小限のコーディングもしくはコーディングを一切せずにシステム開発が可能であり、高い開発生産性のほか、プロトタイピングが可能であるため、手戻りの少ない開発が可能であるため企業から高い評価を受けています。
多くの企業での導入が進み、DX推進にも貢献する存在となっていますが、一方で「どこまでのシステム開発に対応できるのか」「実際にどんなシステムが作られているのか」という疑問を持つ企業も多く存在します。
そこで、この記事では、ローコード開発に特化したシステム開発サービスを運営するBOLTが、企業での利用が進むローコード開発事例を6つ紹介し、実際にどのようなシステムが開発されているのかを紹介していきます。
ローコード開発を用いたシステム開発を検討されている方は必見です。
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ローコード開発事例6選

ここでは様々な業種・業態別のローコード開発を用いたシステム開発事例を紹介していきます。
ローコード開発の基本や注意点を先に知りたい場合は「ローコード開発とは?企業が取り入れるべき理由やメリットを解説」や「ローコード開発の前に考慮すべき3つデメリットとは?対策まで解説」をご覧ください。
どのようなローコードツールがあるのか?を知りたい方は「ローコード開発ツール比較11選!ツールごとの特徴を徹底解説」の記事もおすすめです。
事例1:株式会社大成情報システム
大成建設グループのITシステム運用・開発を一手に引き受ける株式会社大成情報システムではローコード開発を取り入れたことで社内システム開発における生産性向上に成功しました。
同社では社内リソースの問題からシステム開発を外部に委託する状況が続き、社内のシステム要望を安価に素早くシステム化する手段が存在しませんでした。
この課題を解決するためにローコード開発を導入し、限られた社内リソースでシステムの内製化を可能とするためにローコード開発を導入しました。
ローコード開発の実用評価として、建設現場で発生する個人事業主への支払調書管理システムの構築をスタートし、スクラッチ開発で半年の期間がかかるシステムを初案件にも関わらず、わずか3.5ヶ月でローンチに成功。
支払調書管理システム自体は小さな開発案件であったが、外部サービスとの連携やセキュリティーに関する機能実装もローコードで難なく実装が可能で、ローコードシステム開発の生産性と柔軟性の高さに驚かされる結果となったのです。
同社が構築したシステムはパッケージシステムでは提供していないようなニッチなシステムだが、ローコード開発はニッチな領域のシステム開発が可能であり、かつ高い生産性で最小限のリソースで開発できることを証明しています。
事例2:カナディアン・ソーラー・ジャパン株式会社
カナダに本社を構える世界規模の太陽光パネルメーカーの日本法人であるカナディアン・ソーラー・ジャパン株式会社では多くの時間と手間をかけていた太陽光パネル保証書発行をローコード開発でシステム化することに成功しています。
同社では太陽光パネル販売時に保証書を発行する業務があり、システム化前は全て手作業で行っており、保証書が購入者の手元に届くまでに1〜2ヶ月の時間をかけており、全て紙でやりとりをしていたため、郵送コストも負担となっていました。
経営トップの指令で開発期間は3ヶ月しかなく、開発会社に見積依頼をしても「3ヶ月では作れません」と辞退を受ける場面もあり、システム化が難航していたところで短い開発期間でシステムを構築できるローコード開発の存在を知ったのです。
要件定義の段階でプロトタイピングを行い、用意したプロトタイプの画面を確認しながら、実装を進め、また修正してを繰り返していく、アジャイル形式の開発で、手戻りなくスケジュールが進行し、3ヶ月の短い開発期間で納品書発行システムを完成させたのです。
プロトタイプ画面を見ながら、作業を進めたことで、現場から使いやすく大変便利なシステムと高評価の声が届き、1〜2ヶ月かかっていた納品書発行が数分で済むデジタル化に成功。
スクラッチ開発では到底実現できない開発期間であっても、ローコード開発の生産性の高さとプロトタイピングによって手戻りの少ない開発方法だからこそ実現できたシステム化事例です。
事例3:積水工業株式会社
マンションや一般ビルの建築設備工事を主とする積水工業株式会社は従来の新築・メンテナンス・リニューアルの経験をノウハウ化し、過去のナレッジをビジネスに活用するための竣工データ管理システムの開発にローコード開発を活用しました。
システム導入前の積水工業株式会社はエクセルで日報を作成する非効率な業務携帯でした。
非効率なエクセル業務改革のためにAccessを導入し、システム化を図るも、大量データによる動作遅延やデータ破損などの問題が続出しており、その他にも様々なシステム開発要望が噴出し、従来の開発方法では対応できないことに頭を抱えていました。
同社では少ないリソースで短期間でシステム開発を行う目的でローコード開発を取り入れました。
ローコード開発で開発した最初のシステムは携わってきた物件の竣工図書と物件プロフィールを一元管理するシステムで、外部の文書保管サービスや日報システムなどと連携まで必要なシステムでした。
開発はわずか3名で取り組み、社内システムとの連携やGoogle Mapなどのオープンソースシステムとの連携を行ったにも関わらず、わずか3ヶ月の開発期間でシステムをローンチすることに成功しています。
外部システムとの連携にも柔軟に対応でき、システムを高速開発できるローコード開発のメリットを最大限活用した開発事例になります。
事例4:株式会社ノバレーゼ
日本全国でブライダル事業を行う株式会社ノバレーゼではローコード開発を用いて基幹業務を担う購買システムを構築することに成功しています。
ノバレーゼは国内外の企業から商品の買い付けを行なっており、実際の購買業務にはカスタマイズを施したパッケージシステムを活用するも、海外購買業務に対応しておらず、未対応範囲はExcelを活用しており、多くのシステム外業務が発生していたのです。
パッケージ購買システムのサポート終了を機に、システム開発のスピードアップと低コスト化、業務の変化に対応できる柔軟性を決め手として新規購買システム開発にローコードを採用しました。
システム開発の早い段階から実際に動くプロトタイプを用意し、実際に購買業務を行う担当者がユーザーレビューを行い、課題を出して、フィードバックするプロセスを高速回転させたことで、システム精度を向上させました。
実際に触れて、動く画面があることで、利用状況をイメージしながらユーザーレビューが行なえたことで、開発作業に大きな手戻りは発生せず、開発開始からわずか3ヶ月で基幹システムの一部である購買システムのリリースに成功。
システム開発効率の高さもさることながら、プロトタイピングを用いることでユーザーの意見を確認しながらシステム開発が行える点が高く評価されました。
事例5:株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズ
三越・伊勢丹百貨店の期間システムからPOSシステムまであらゆるシステムの開発と運用保守を手掛ける株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズではスーパーマーケットに向けた惣菜粗利管理システムの開発にローコード開発を採用しました。
同社では自社開発したEDIシステムを他のスーパーマーケットへの販売を検討するも、規模が小さいスーパーマーケットでは大掛かりなEDIシステムのニーズはなく、むしろ惣菜などの利益が追えて販売戦略構築に貢献するシステムのニーズがありました。
スーパーマーケットが求める利益管理システムはパッケージでは提供されておらず、惣菜に特化したシステムは存在しなかったのです。
そこで、同社では顧客が必要とする機能だけを簡単に開発して、予算内で運用できる惣菜粗利管理システムを構築するためにローコード開発を採用しました。
資料に記載された文章による仕様確認ではなく、プロトタイプの画面を見て、完成形を想像しながら具体的な仕様を開発者に伝えることができたため、安心感を持って、開発に取り組むことができたのです。
結果として同社の惣菜利益管理システムはローコード開発を用いることでわずか1ヶ月で顧客が必要とする機能にフォーカスしたシステムをリリースさせることに成功しています。
システムを高速開発できる開発生産性の高さとコストメリットもさることながら、ローコード開発はリリース後の改修作業も簡単で、要望した次の日には改修が完了している保守性の高さも評価のポイントになっています。
事例6:一般財団法人日本ガス機器検査協会
公正・中立な第三者認証機関として、ガス機器、防災用機器、燃料電池などの機器製造から安全性や性能の検証を行うのが日本ガス機器検証協会(JIA)です。
同社では検査業務の効率化・省力化を目的としたシステム開発にローコード開発によるシステムの内製化に成功しています。
システム導入前はガス機器検査の結果を紙の検査表に手書きで記入しており、記入後はExcel管理シートに転記し、手入力したデータと紙の検査表に間違いがないかの入力ミスチェックを3度行う非効率な業務を行っていました。
また、検査業務は法令が変わると検査内容や項目が変化するため、変更のたびにベンダーにメンテナンスを依頼すると費用とコストが必要になるので、自社でメンテナンスできることが必須要件となっていました。
業務内容がニッチな領域であり、メンテナンスを自分たちで行いたいという要望に答えるパッケージシステムはなく、スクラッチ開発をする予算も時間もなかったが、ローコード開発が全ての課題を解決したのです。
ローコード開発のプロトタイピングにより、実際に現場の担当者が画面を確認しながら仕様を詰めたことで、開発側と現場の共創開発が実現し、現場が本当に求めるシステムを短期間でローンチすることに成功。
また、当初より希望していた法令改正時のメンテナンスに関しても、外注に依頼せずとも、自分たちの手で簡単に項目追加が可能なため、コストと時間をかけずに現場主導で法令に対応したシステムへのアップグレードが実現しました。
システムを活用することで、検査項目の手書きもExcelへの転記作業も不要となり、入力ミスに手間をかけるのではなく、「正しい検査が行われているか」という検査の正当性を検証することが可能になりました。
ローコード開発が活用される理由

ここまで6社のローコード開発事例を紹介してきましたが、どの企業もパッケージでは存在しないニッチな業務のシステムを開発しています。
また、6社ともローコード開発を活用した理由に共通点が存在しました。
ここでは企業がローコード開発をシステム開発に活用する理由を紹介していきます。
プロトタイピングが可能
ローコード開発の場合、プロトタイプアプリを用いたプロトタイピングを行うことが可能です。
通常のシステム開発の場合、顧客との仕様確認は資料に記載された文字ベースでの確認のため、顧客側は自分たちがイメージする仕様かどうかを頭の中で理解する必要があり、時には認識のズレによる要件定義の間違いなどに繋がります。
ローコード開発の場合はプロトタイプアプリを顧客に共有し、アプリの実際の画面を見ながら、仕様確認ができるので、顧客側も実際の利用シーンを想定して仕様確認が可能です。
仕様確認にプロトタイプアプリを用いることで、認識のズレが生まれるリスクが減り、かつ実際の利用状況をイメージしながら作れるので、実装もれを防ぎ、使い勝手の良いアプリが構築できます。
社内でメンテナンス可能
システムが無事に開発できたことに満足してしまう人が多いですが、システムは開発して終わりではなく開発後が本番です。
事例にもあるようにシステムは様々な外部環境の変化に合わせて、メンテナンスを行う必要があり、メンテナンスを怠れば、システムは業務に即した形を維持できず、陳腐化していきます。
従来のシステム開発手法では開発構築後にメンテナンスを行う場合には社内エンジニアによるコーディングが必要で、エンジニア不在の場合は開発会社に依頼する必要があり、時間とコストが必要になります。
しかし、ローコード開発の場合、メンテナンスのためにコーディングを行う必要がなく、非エンジニアでも簡単に項目の追加などのメンテナンスを行うことが可能です。
社内でメンテナンスを行えることで、メンテナンス費用を払うことなく、常にビジネス環境に適したシステムを運用していくことができるのがローコード開発が選ばれる理由になります。
【まとめ】ローコード開発は業界問わず様々なシステム開発で活用されている

この記事ではローコード開発を用いたシステム開発を行った6社の開発事例を紹介してきました。
ローコード開発は基幹システムのような大規模システムはもちろん、企業特有のニッチな領域のシステム開発でも活用されており、様々な場面で活用されています。
業種、業界問わず様々な企業で活躍していることから、ローコード開発だからと言って開発できるシステムが限られるわけではないのです。
また、ローコード開発の導入を決めた企業は共通して開発生産性の高さとプロトタイピングによる手戻りの少ない開発手法を選定理由としています。
少ないリソースでユーザーの求める機能や仕様を確認しながら開発を進められるローコード開発は企業のDX推進に必要不可欠な要素ではないでしょうか。
私達、BOLTは、ローコード開発ツールでの開発に特化したWEBシステム開発サービスを行っています。
ローコード開発ツールを活用することで、従来の開発会社の何倍も低いコストでWEBシステムを開発可能です。
もしローコード開発ツールでの開発や予算を抑えたWEBシステムの開発を検討される際は、お力になれるかと思いますので、是非お声がけ下さい。
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