AWSの代表的なサービス8選!カテゴリ別に特徴と機能を解説!

AWSは一体何ができる?
AWSを活用したいけど機能が多すぎてわからない!

このような疑問や悩みをお持ちではありませんか。

AWS(Amazon Web Services)は、スタートアップから大手企業まで幅広いビジネスシーンで活用されているクラウドサービスです。世界を代表するIT企業のAmazonが提供するだけあって、豊富な機能と堅牢なセキュリティなどが人気の秘訣です。

一方でAWSは機能が豊富であるが故に、使いこなすのが難しいと感じる方も少なくありません。そこで本記事ではAWSの代表的なサービス8選を紹介します。AWSをさらに便利に活用したいとお考えの方はぜひご覧ください。

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目次

AWSとは?

そもそもAWSとは「Amazon Web Service」の略で、EC最大手のAmazonが運営しているクラウドコンピューティングサービスのことです。クラウドコンピューティングサービスとは、サーバーやデータベースの構築をオンライン上の仮想空間に構築するサービスを指します。

クラウドは自前でサーバーを用意する必要がないため、導入が容易で初期費用や月々の運用費用もリーズナブルなのが特徴です。

AWS以外にも、Google Cloud Platform(Google)や、Microsoft Azure(Microsoft)といったクラウドサービスがありますが、それらの中でもAWSは世界的トップシェアを誇ります。

とりわけAWSには200種類以上の機能があるため、開発の目的や用途に合わせて使い分けられるといった高い柔軟性が大きな魅力といえるでしょう。

クラウドコンピューティングとは?

クラウドコンピューティングとは、他社の敷地内の他社が所有するサーバーをネットワークを通じて利用するサービスです。これにより、ユーザーはサーバー、ソフトウェア、データなどを所有することなく、遠隔からアクセスして利用することができます。

クラウドコンピューティングには提供されるサービスの範囲によって以下の3つの種類があります。

クラウドコンピューティングの違いについて説明した図のスライド
  1. IaaS(アイアース)

IaaSとは”Infrastructure as a Service”の略でハードウェアなどの基盤を提供するサービスです。ハードウェアまでの提供なので、それより上位の層のOS、アプリケーションソフトウェア、デスクトップ環境を自身で構築することができます。

  1. PaaS(パース)

PaaSとは”Platform as a Service”の略で、プラットフォーム(OS)を提供するサービスです。IaaSにOSが加わったものとして考えて問題ありません。

  1. SaaS(サース)

SaaSとは”Software as a Service”の略で、ソフトウェアを提供するサービスです。ただ、ソフトウェアパッケージとは異なり、ソフトウェアの機能を商品として提供しています。PaaSにソフトウェアが加わったものです。

※クラウドコンピューティングと対照的なワードにオンプレミスがあり、サーバーから全て自社で自社の敷地内で用意することを指します。

AWSを導入するメリット・デメリットを紹介

メリット

AWSのメリットを説明したスライド
  1. スケーラビリティ:必要に応じてシステムリソースを柔軟に追加、削減することが可能です。これにより、ニーズに応じた使用リソースの最適化ができます。
  1. 導入コスト:自社にサーバーを立てるオンプレミスとは異なり、ハードウェア自体にかかる費用が必要ないため、導入コスト削減ができます。
  1. セキュリティ:AWS物理的、技術的、及び手順的セキュリティの多層アプローチを採用しており、セキュリティが確保されているため、セキュリティの専門知識がなくても利用することが可能です。
  1. サービスの種類の豊富さ:ビッグデータ分析、ストレージ、機械学習など様々なビジネスニーズに対応する数百のサービスを提供しています。

デメリット

AWSのデメリットを紹介したスライド
  1. ネットワークへの依存性:AWSはネットワークを通じて受けるサービスであるため、ネットワークとの接続ができなくなってしまうとサービスを受けられなくなってしまいます
  1. 学習時間:AWSの機能は様々であるためそれらの機能を使いこなすためには学習が必須であり時間がかかります。(本記事の後半でAWSの資格試験についても紹介しています。)
  1. ランニングコスト:様々なオプションをつけていくと毎月のランニングコストが高額になってしまいます。
  1. 自由度:オンプレミス環境に比べると保守、運用面において自由度は低いです。

代表的なAWSのサービス8選

以下では、数あるサービスの中から代表的なものをピックアップして紹介します。

AWSの代表的なサービスを紹介したスライド

Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)

クラウド上で仮想サーバーを提供するサービスです。コンピューティングリソースの伸縮自在な拡張が可能です。

使用企業・サービス:FINRA(金融業界規制当局)、CATHAY PACIFIC(航空会社)

Amazon EC2

Amazon S3(Simple Storage Service)

オブジェクトストレージサービスです。ユーザーが必要なだけのデータを保存でき、データの耐久性が高く、高速なアクセスが可能です。

使用企業・サービス:Georgia-Pacific(紙とティッシュの親ロールの生産)、Nasdaq

Amazon S3

Amazon RDS(Relational Database Service)

MySQL、Oracle、PostgreSQL、SQL Serverなど、複数のリレーショナルデータベースをサポートするマネージドデータベースサービスです。データベースのセットアップ、管理、スケーリングが簡単に行えます。

使用企業・サービス:SAMSUNG、CARHAY PACIFIC(航空会社)

 →Amazon RDS

Amazon DynamoDB

​​フルマネージドNoSQLデータベースサービスです。高いスケーラビリティを持ち、ミリ秒単位での低レイテンシーです。

使用企業・サービス:Disney+、Dropbox、Zoom

Amazon DynamoDB

AWS Lambda

サーバーレスコンピューティングサービスです。コードの実行に必要なサーバーのセットアップ、スケールアウト、メンテナンスが不要であり、お客様のアプリケーションコードを実行するだけでコスト効率が高く、簡単に拡張できます。

使用企業・サービス:Fender(ギターメーカー)、Coca-Cola

AWS Lambda

Amazon CloudFront

コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)サービスです。世界中に配置されたキャッシュサーバーを利用して、動画、音楽、ゲーム、アプリケーション、Webサイトなどの静的および動的なコンテンツを高速かつ安定的に配信することができます。

使用企業・サービス:Slack、Hulu

Amazon CloudFront

Amazon SQS(Simple Queue Service)

マイクロサービス、分散システム、およびサーバーレスアプリケーションのデカップリングとスケーリングを可能にする、管理されたメッセージキューサービスです。

使用企業・サービス:NASA、BMW

Amazon SQS

Amazon Kinesis

リアルタイムデータストリーミングと処理のプラットフォームです。大量のデータストリームをリアルタイムで収集、処理、分析することができます。

使用企業・サービス:Netflix、SONOS

Amazon Kinesis

AWSサービスのカテゴリ別一覧

ここからはAWSの数あるサービスの中でも、代表的なサービスを6つのカテゴリ別により豊富に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

分析に用いられるサービス

分析カテゴリは、主にビジネスシーンで用いられる各種データの分析を支援する機能が備わっています。機械学習を用いたビッグデータ分析に使えるサービスもあり、データサイエンティストなど分析のスペシャリストが利用する際に最適です。

<主な機能/特徴>

機能特徴
Amazon AthenaAmazon S3内のデータをSQLで容易に分析できる
Amazon CloudSearchWebサイトやアプリケーションに検索機能を追加できる
Amazon EMRオープンソース分析フレームワークを用いたビッグデータ分析が可能
Amazon FinSpace財務分析のデータ管理システム構築と保守業務の効率化を実現
Amazon Kinesisストリーミングデータの収集・処理・分析をリアルタイムで実行

ストレージサービス

AWSのストレージサービスは、データの保存や管理を支援します。クラウド上にサーバーを構築することで、Webサイトやアプリケーションの稼働負荷を軽減するといったメリットがあります。

<主な機能/特徴>

機能特徴
Simple Storage Service (Amazon S3)あらゆるシーンで、好みの量のデータを保存・保護が可能
Amazon Elastic Block Store (EBS)Amazon EC2向けに設計されたブロックストレージサービス
Amazon FSxわずかなクリック操作で、高性能なファイルシステムの起動・実行が可能
AWS BackupAWSサービス全体のバックアップを一元化および自動化
CloudEndure Disaster Recovery迅速かつ確実な復旧を実現する、災害対策サービス

機械学習に用いられるサービス

機械学習は、膨大な量のデータをコンピューターに提供して学習させる技術です。高速かつ高度な判断・分析ができるため、現在あらゆるビジネスシーンにおいて活用され始めています。

<主な機能/特徴>

機能特徴
Amazon Augmented AI (Amazon A2I)人によるレビューに必要なワークフローを構築できる
Amazon CodeGuruアプリケーション内でコストがかかっているコード行を特定する
Amazon Comprehend自然言語処理(NLP)でテキストからインサイトや関係性を発見する
Amazon DevOps Guru異常なアプリケーションの動作を特定し、サービスの問題を明らかにする
Amazon ForecastSaaS製品に機械学習予測機能を追加する

データベースの構築、運用に用いられるサービス

データベースのカテゴリでは、大量のデータを一元管理し効率的に活用するためのデータベースの構築や運用をサポートする機能が豊富に備わっています。

<主な機能/特徴>

機能特徴
Amazon AuroraMySQL・PostgreSQLとの互換性を持ち、グローバル規模の構築が可能
Amazon ElastiCache柔軟かつリアルタイムにサポートし、アプリケーションのスケーラビリティを高める
Amazon MemoryDB for Redis
Redisの互換性と耐久性を備え、超高速パフォーマンスを実現
Amazon Timestream1日あたり数兆ものイベントを高速に処理し、保存・分析を容易に実現
Amazon Neptune1秒あたり100,000以上のクエリを実行するグラフデータベースサービス

コンピューティングに用いられるサービス

コンピューティングはクラウド上でプログラムの処理を実行する機能です。自社でサーバーを構築せずに容量も自由に設定できるので、企業以外に個人でも利用されています。

<主な機能/特徴>

機能特徴
Amazon EC2豊富なインスタンスと最新ストレージ・ネットワーク、プロセッサの選択が可能
AWS Compute Optimizerワークロードのコストを削減しアプリケーションのパフォーマンスを改善
AWS Elastic Beanstalk使い慣れたサーバーでのデプロイやスケーリングが可能
AWS App Runner大規模な本番Webアプリケーションの開発を容易に実現
AWS Outposts ファミリー一貫したハイブリッドエクスペリエンスを実現

デベロッパーツール

デベロッパーツールは、アプリケーションのプログラミング開発を行う際に便利なサービスが揃ったカテゴリです。コードデプロイの自動化やコードのテストができるものなど、多種多様なものがあります。

機能特徴
AWS CodeDeployあらゆるコンピューティングサービスへのソフトウェアのデプロイを自動化
AWS X-Ray本番環境や分散アプリケーションの分析およびデバッグが可能
AWS CodeBuildビルドサーバーのプロビジョニング、管理、スケーリングが不要になる
AWS CodeCommit安全で高度にスケーラブルなマネージド型のソース管理サービス
AWS CodeStarアプリケーションの迅速な開発・構築からAWSへのデプロイが可能

AWSの資格とは?

AWSの資格について公式ページのスクリーンショット
画像参照元:AWS公式ページ

AWSにはAWSが提供している”AWS認定試験”があります。AWSが提供するクラウドコンピューティングサービスに関するスキルと知識を証明するためのものであり、ビジネスや個人のスキルアップに役立ちます。

AWSの認定資格は大きく2種類あり、3種類の役割別の資格専門知識の資格に分けられます。役割別の資格には「基礎コース」、「アソシエイト」、「プロフェッショナル」のレベルがあり、「基礎コース」から「プロフェッショナル」の順に難易度が上がります。それぞれのレベルに対して資格がいくつか用意されています。

役割別の資格についてまとめたスライド

専門知識の資格は特定の分野に特化した資格であり、いくつかの種類が用意されています。

専門知識の資格についてまとめたスライド

さらに、嬉しいことにAWSの試験を受ける予定の人は公式のオンライン講座を無料で受講することが可能です。

AWSの資格を持っていることは個人の能力の証明にもなりますので、必要な方は受けてみてはいかがでしょうか。(受験料あり)

Microsoft AzureやGCPとの違い

まず、Microsoft AzureとGCP(Google Cloud Platform)ですが、それぞれMicrosoftとGoogleが運用しているクラウドコンピューティングサービスです。

これらのサービスはAWSと並ぶ大手クラウドコンピューティングサービスです。以下では、それらの違いについて3つの観点から解説します。

  1. マーケットシェア

AWSがクラウドコンピューティング市場で最大のシェアを持ち、Microsoft Azureが2番目で、GCPが3番目です。

  1. サービスの種類

AWSは非常に幅広い種類のサービスを提供しており、特にIaaSとPaaSの分野で強みを持っています。Microsoft Azureは、PaaSとSaaSの分野で強みを持っており、GCPはIaaSとPaaSの両方で強みを持っています。

  1. 料金体系

AWS、Microsoft Azure、GCPはそれぞれ異なる料金体系を採用しています。AWSは、一定の使用量を超えると割引を受けられるリザーブドインスタンスと呼ばれるオプションを提供しています。またMicrosoft Azureは、同様の割引を受けられるコミットメントプランを提供しています。そしてGCPは、同様の割引を受けられるコミットメントプランと、一定期間にわたる使用量に応じて割引を提供するSustained Use Discountsを提供しています。

まとめ|AWSサービスごとの特徴を理解して積極的に活用してみよう

本記事では、AWSの豊富な機能カテゴリの中から、代表的なカテゴリを6つ紹介しました。各カテゴリでは様々なサービスがあり、それぞれ特徴やメリットが異なるため、目的・用途にあった使い分けが求められます。

しかし実際に使ってみるとなると、どのサービスを使えば良いかわからないといった悩みを抱える方も少なくありません。そのため、AWSの活用に慣れているシステム開発会社などに相談することがおすすめです。

また、システム開発の外注先選びでお困りの方は、弊社までお気軽にご相談ください。当社がこれまで支援してきた開発事例の共有、企画・コンサルティング、要件定義や実際の開発支援まで包括的にサポートさせていただくことが可能です。

システム開発を失敗しないために、弊社が相見積もりの取得までをサポートさせていただくことも可能です。むやみな営業電話などは決して行いませんので、まずは無料のご相談をお待ちしております。

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