【随時更新】Power Apps初心者のためのFAQ。つまづいたら確認しよう!

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Power Appsは、プログラミング経験がなくても直感的にアプリを作成できる画期的なツールです。しかし、使い始めたばかりの頃は、操作方法や機能に戸惑い、なかなか思うように進まないこともあるかもしれません。

特に、初めてプログラミングに挑戦する方や、ITの専門知識が少ない方にとっては、Power Appsの学習曲線は少し険しく感じることもあるでしょう。

そこで、この記事ではPower Apps初心者によくある疑問をまとめたFAQをご用意しました!

基本操作からデータ接続、数式、関数、そしてトラブルシューティングまで、Power Apps開発でつまずきやすいポイントを分かりやすく解説しています。

このFAQを読めば、Power Apps開発でよくある疑問やトラブルを解決し、スムーズにアプリ開発を進められるようになるはずです。

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目次

Power Appsの基本操作に関するFAQ【基礎の基礎】

Power Appsの基本操作でつまずいていませんか?ここでは、アプリの種類から画面遷移、データの保存、アプリの公開・共有まで、Power Apps初心者によくある疑問をQ&A形式で分かりやすく解説します。

Q1. キャンバスアプリとモデル駆動型アプリの違いは?

A. Power Appsには、「キャンバスアプリ」と「モデル駆動型アプリ」の2種類のアプリがあります。

  • キャンバスアプリ: フォーム、ビュー、チャート、ダッシュボードなどのようなコンポーネントをテーブルへ追加することで構築できるアプリケーションす。単純なアプリから複雑なアプリまで、幅広く構築できます
  • モデル駆動型アプリ: C#などの従来のプログラミング言語でコードを書くことなくアプリの設計・構築できるアプリケーション。PowerPointのスライドを設計する場合と同じように、要素をキャンバスにドラッグアンドドロップして、アプリを設計します。

どちらのアプリもメリット・デメリットがあるので、開発するアプリの目的や規模に合わせて適切な方を選びましょう。

Q2. コントロールの追加、配置、プロパティ設定はどうやるの?

A. 「挿入」タブから、テキスト入力、ボタン、ラベル、画像など、様々なコントロールを追加できます。追加したコントロールは、ドラッグ&ドロップで自由に配置できます。各コントロールのプロパティ(色、サイズ、フォントなど)は、右側のプロパティペインで設定できます。

Q3. 画面遷移はどうやって設定するの?

A. ボタンなどのコントロールにNavigate()関数を使用することで、画面遷移を設定できます。例えば、Navigate(Screen2)と記述すれば、「Screen2」という名前の画面に遷移します。遷移時のアニメーション効果なども設定できます。

Q4. データはどこに保存されるの?

A. Power Appsでは、Dataverse、Excel、SharePoint、SQL Serverなど、様々な場所にデータを保存できます。データソースは、アプリ作成時に選択します。キャンバスアプリの場合は、接続したいデータソースを「データ」タブから選択します。モデル駆動型アプリの場合は、Dataverseが必須となります。

Q5. アプリのプレビュー、公開、共有はどうするの?

A. アプリのプレビューは、「プレビュー」ボタンをクリックすることで確認できます。「公開」ボタンをクリックすると、アプリを組織内のユーザーに公開できます。共有は、アプリのURLを共有したいユーザーに送信するだけでOKです。アクセス権限を設定することで、特定のユーザーにのみアプリへのアクセスを許可することもできます。

データ接続に関するFAQ

Power Appsの真価を発揮するには、データとの連携が不可欠です。Dataverse、Excel、SharePointなど、様々なデータソースと接続し、アプリでデータ活用してみましょう。ここでは、データ接続に関するよくある疑問をQ&A形式で解説します。

Q1. どのようなデータソースと接続できるの?

A. Power Appsは、様々なデータソースと接続できます。代表的な例としては、

  • Dataverse: Power Platform専用のクラウドデータベース。リレーションシップやビジネスルールなど、高度なデータ管理機能を備えています。
  • Excel: 表計算ソフトでお馴染みのExcelファイル。手軽にデータ管理できます。
  • SharePoint: ファイル共有やコラボレーションに便利なSharePointリスト。チームでのデータ共有に適しています。
  • SQL Server: リレーショナルデータベース。大規模なデータ管理に適しています。
  • その他: 数百種類のコネクタが用意されており、様々なクラウドサービスやオンプレミスシステムと接続できます。

Q2. コネクタとは?どのように使うの?

A. コネクタとは、Power Appsとデータソースを繋ぐための橋渡し役です。Power Appsには、様々なデータソースに対応したコネクタが用意されています。

コネクタを使うには、「データ」タブから接続したいデータソースを選択し、指示に従って接続設定を行います。例えば、SharePointリストに接続する場合は、SharePointサイトのURLとリスト名を指定します。

Q3. 標準コネクタとプレミアムコネクタの違いは?

A. コネクタには、「標準コネクタ」と「プレミアムコネクタ」の2種類があります。

  • 標準コネクタ: Microsoft 365 の標準ライセンスで利用できるコネクタ。Dataverse、SharePoint、Excelなど、多くの一般的なデータソースに対応しています。
  • プレミアムコネクタ: 別途ライセンスが必要なコネクタ。Salesforce、Oracle Databaseなど、より高度な機能や外部システムとの連携に利用します。

Q4. データの取得、表示、更新、削除はどうやるの?

A. ギャラリー、データテーブル、リストボックスなどのコントロールを使って、データを表示できます。これらのコントロールのItemsプロパティにデータソースを指定します。

データの更新や削除は、フォームコントロールやパッチ関数、Remove関数などを使用します。例えば、フォームコントロールを使ってレコードを編集し、送信ボタンを押すと、自動的にデータソースが更新されます。

数式と関数に関するFAQ

Q1. Power Appsの数式とは?

A. Power Appsの数式は、Excelの数式とよく似ています。コントロールのプロパティ(例えば、ラベルのテキスト、ボタンの色、データのフィルター条件など)を設定するために使用します。数式は、=で始まり、関数、演算子、値などを組み合わせて記述します。

例えば、ラベルのテキストを「こんにちは!」と表示するには、ラベルのTextプロパティに=”こんにちは!”と設定します。

Q2. よく使う関数は?

A. Power Appsには、様々な関数が用意されています。ここでは、特によく使う関数をいくつかご紹介します。

  • If関数: 条件に応じて異なる処理を実行します。例えば、If(TextInput1.Text = “apple”, “りんご”, “その他”) は、テキスト入力コントロールに入力された値が “apple” なら “りんご”、そうでなければ “その他” を返します。
  • Filter関数: データソースを特定の条件で絞り込みます。例えば、Filter(Customers, City = “東京”) は、”Customers” というデータソースから、都市が “東京” である顧客のみを抽出します。
  • Sort関数: データソースを特定のフィールドで並べ替えます。例えば、Sort(Customers, Name, Ascending) は、”Customers” データソースを名前の昇順で並べ替えます。
  • LookUp関数: データソースから特定の条件に一致するレコードを検索します。例えば、LookUp(Customers, ID = 123) は、”Customers” データソースから、ID が 123 である顧客レコードを検索します。
  • Patch関数: データソースのレコードを新規作成、更新、削除します。例えば、Patch(Customers, Defaults(Customers), { Name: “山田太郎” }) は、”Customers” データソースに新しい顧客レコードを作成します。
  • Collect関数: コレクションに変数を追加します。例えば、Collect(MyCollection, { Name: “りんご”, Price: 100 }) は、”MyCollection” というコレクションに新しいアイテムを追加します。

Q3.名前の表示が逆になる時の対処法は?

A. “User().FullName”を取得した場合、”一郎 田中”となってしまうこと、あると思います。本来ならば田中 一郎と表示させたいですよね。

最も一般的な方法は、Split関数を使用してフルネームを分割し、名前と苗字の順序を逆にすることとされています。 結論として、このようなコードだと可能になるはずです。

With({ fullName: Split(User().FullName, " ") }, Last(fullName).Value & " " & First(fullName).Value
詳しい解説はこちら

このコードの流れは以下のようになります。

①With関数により、{ }内で一時的に使用する変数を定義(ここではfullNameという変数を定義)

②Split(User().FullName, ” “) は User().FullName の値を空白(スペース)で区切って配列に変換 ※ 例えば、User().FullName が「山田 太郎」の場合、Split 関数を使うと [“山田”, “太郎”] という配列が作成されます 。

③Last(fullName).ValueではfullName 配列の最後の要素を取得。[“山田”, “太郎”] であるとすると”太郎”を取得

④First(fullName).ValueではfullName 配列の最初の要素を取得。 ⑤& は文字列の結合を行うので、Last(fullName).Value & ” ” & First(fullName).Valueにより山田 太郎となる。

ちなみに、User().FullNameの際にユーザーのフルネームが「名 姓」の形式で表示される理由は、Microsoft365では国際的な文化的慣習(名前の順序)に基づいた標準的な名前の並びを採用しているためです。

Q4. User().Emailと、Office365ユーザーから、CurrentUserEmailをセットするパターンの使い分けは、何か基準はありますか?

A.自分のEメールアドレスの情報だけを取得したい目的でしたら、User().Email一択でよいかと思います。

Office365ユーザーからCurrentUserEmailをセットするのは、イメージとして組織全体の情報(多数のデータ)から自分のEメールアドレスを探す形になります。

ですので、検索により処理量が多くなり、ページの表示速度にも影響するので避けたほうがよいです。 ただし、メールアドレス情報と並行して組織内の所属部署情報等も取得したい場合は、Office365ユーザーからCurrentUserEmailをセットするパターンも考えられるかと思います。

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