第2章:Microsoft365とPower Platform

目次

2.1 Microsoft365(旧Office 365)

Microsoft365は、Microsoftが提供しているExcelやWord、Power Point、SharePointなどの、SaaSサービス製品群の名称です。

Power AppsやPower Automateを開発する際は、以下のMicrosoft365の製品と組み合わせてシステムを構築していきます。

  • SharePoint Online : データソース/ファイル出力先として
  • Microsoft Teams : 通知先として
  • Outlook Online  : 通知先として
  • Excel Online  : 出力対象として
  • OneDrive for Buisiness : 出力先として
  • Forms  : アンケート入力UIとして

2.2 Power Platform

Power Platformは、Microsoftが提供するローコード開発プラットフォームです。

以下、各製品について説明していきます。

2.3 Power Apps

Power Appsはプログラミングに関する知識や経験がない人でも、Power PointなどのOfficeツールを操作する感覚で、簡単で手軽にアプリを作成することができる、Webアプリ作成ツールです。

Power Appsでは、以下2種類のアプリをローコード/ノーコードで作成できます。

  • キャンバスアプリ :リッチなUIを持つアプリ
  • モデル駆動型アプリ:データベースに作成したモデルからほぼノーコードでアプリを作成可能

※モデル駆動型アプリの作成には有償ライセンスが必要

※本資料は「キャンバスアプリ」を対象としています

2.4 Power Automate

Power Automateは業務の自動化を支援するツールで、Power Apps同様、ローコード/ノーコードでワークフローやRPAを構築することができます。

Power Automateには以下2種類の製品があります。

  • Power Automate Cloud:クラウド上で動作するワークフローを構築
  • Power Automate Desktop:ローカルPC上で動作するRPAを構築

※本資料は「Power Automate Cloud」を対象とします

2.5 Power BI

Power BIはPower Platformが提供するBI(ビジネスインテリジェンス)ツールで、以下のようなレポートの作成やデータ分析を、ローコード/ノーコードで行うことができます。

  • 各種データ処理(抽出、変換、統合など)の実行
  • 視覚化された分かりやすいレポートを作成
  • 作成したレポートを組織内の人と共有
  • 作成したレポートを定期的に自動更新

Excelと違いファイルの共有ではなく、グラフやダッシュボード自体をクラウドで共有できるため、常に最新の情報を共有相手に届けることが可能です。

※レポートを他ユーザーと共有する場合はPower BIの有償ライセンスが必要

2.6 Copilot Studio(旧Power Virtual Agents)

Copilot Studioは、独自のチャットボットをローコード/ノーコードで作成できるツールです。

Teamsと連携することで、チャネル上で動作するチャットボットを作成したり、Power Automateと連携することで、データソースから取得した情報を、チャットボットの回答に利用することも可能です。

ただしMicrosoft365とは別のライセンスが必要になるため、構築する際には別途ライセンス費用を払う必要があります。

2.7 Power Pages(旧 Power Apps ポータル)

Power Pagesは、ローコード/ノーコードでビジネス向け(外部向け)のWebサイトが作成できるツールです。

元々はPower Apps ポータルという位置づけで、Power Appsで作成できるアプリの一つでしたが、2022年にPower Platformの一つの製品として独立しました。

こちらもPower Virtual Agents同様、Microsoft365とは別のライセンスが必要になるため、構築する場合は別途費用が必要です。

2.8 Dataverse

Power Platformの製品の一つとして用意されているSaaSのデータベース製品です。

サーバー用PCの準備や、サーバーソフトのインストール、チューニングや冗長化といった作業が一切不要で、データベースを扱うことができます。

Dataverseには以下2つの種類があり、用途に応じて使い分けます。

  • Dataverse     :全てのPower Appsアプリから利用が可能。有償ライセンスが必要。
  • Dataverse for Teams:Teamsで動作するPower Appsからのみ利用が可能。基本無料。

詳しい違いは以下の公式リファレンスを参照してください。

>>Microsoft公式リファレンス

Power Appsにてアプリを作成する際は、このDataverseもしくはSharePoint Onlineのリストがデータソースとなることがほとんどです。

  • SharePoint Online:大量のデータを扱わない、複雑なテーブル操作をしない、無料で作りたい ときに使用
  • Dataverse for Teams:無料で作りたいが、ある程度はデータベースの性能が欲しい、Teams上でのみアプリが動作すれば十分 なときに使用
  • Dataverse:大量のデータを扱う、テーブル操作もある程度複雑、有償ライセンスを保持している、モデル駆動型アプリを構築する など

2.9 AI Builder

AI Builderは、PowerApps、Power AutomateなどのPower Platform製品から簡単に呼び出し可能な、人工知能/機械学習を構築可能なツールです。

以下、AIBuilderで使用できる機能例。

・テキスト/分類処理

・画像から特定のオブジェクトを検出

・画像から感情の分析

・ビジネス結果の予測

Microsoftがすでに用意してくれている学習済みAIモデルを利用することも、

自身でモデルに学習させることも可能なカスタムモデルも可能です。

AI Builderを使用する場合は、別途AI Builder用の有償ライセンスを購入する必要があります。

2-10 Data Connector

Data Connector(コネクタ)はMicrosoft 365 のサービス(SharePoint Online, Outlook など)やサードパーティのさまざまなサービス(Twitter, Box など)と簡単に連携し、それらのデータや機能を活用するためのツールです。

  • Outlookを使ってメールを送信
  • Twitterから最新のツイートを収集
  • Microsoft Formsからアンケートの回答を取得など

上記の標準で用意されているコネクタ(標準コネクタ)に加え、コネクタが用意されていないサービスとの連携が必要な場合は、自身でコネクタを作成すること(カスタムコネクタの構築)も可能です。

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