仮想マシンとは？基本知識やできることをわかりやすく紹介！

仮想マシンという言葉を聞いたことがあっても、どんなことができるのかわからない方もいるのではないでしょうか。本記事ではそのような方に向け、仮想マシンで出来ることや、さまざまな種類について詳しくご紹介します。

本記事を読むことで、仮想マシンという言葉を初めて聞いた方でも3分で基本知識が理解できますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

仮想マシンとは？

仮想マシンは、1台の物理PC内で多くの仮想的なPC環境を作って動かすことが可能なサービスの総称です。仮想的なPC環境といってもピンとこない企業様も多いかもしれません。平たくいうとWindowsのPCの中に、MacBookのような別のOSのPCをインストールして使えるものです。

ちなみにIT業界で一般的に使われる仮想の意味ですが、以下のような技術のことを指します。

• 実際に物理的には存在しないものを、まるで存在しているように見せる、
• もしくは利用できるようにする

仮想マシンで出来ること

前述でも触れていますが、仮想マシンは一つのPCの中に異なるOSのPC環境を作るサービスとなっています。そのため複数のPCでしなければならなかった処理や作業を、ひとつのPCで完結させられます。また、異なるOSのPC環境の数に制限はありません。

つまり、ひとつのPCの中に3〜4つほど異なるOSのPCが入っている、といった状況を実現させることも可能になります。

仮想マシンの種類

仮想マシンには多くの種類がありますが、大別すると以下の2つとなります。この章では、以下の2点をそれぞれご紹介します。

仮想マシンを選ぶ際の基本情報として、参考にしていただければと思います。

ホスト型

ホスト型は、仮想マシンとなるソフトをダウンロードして動かす形式のものになります。すでに使用しているPCやサーバーで利用できることから、もっとも手軽な導入方法として知られています。

ホスト型の中でも特に広いシェアを誇る製品は、以下が挙げられます。

• microsoft virtual pc
• oracle virtualbox
• vmware player

ハイパーバイザー型

一方のこちらは、仮想マシンを直接サーバーにインストールして利用する形式のものとなります。仮想マシンを動かすための基礎となるPCが不要な点が、大きな特徴として挙げられています。基礎となるPCを介さないため、よりスピーディーかつ効率的な利用が実現できます。

主に大きなシェアを誇る製品は以下です。

• vmware vsphere esxi
• citrix xen server
• hyper-v
• kvm

仮想マシンを利用するメリット

仮想マシンを利用することで、大きなメリットが得られます。この章では、そのメリットを3つにわけてそれぞれご紹介します。

PCの購入コストを軽減できる

メリット1つ目は、PCの購入コストを軽減できることです。なぜなら仮想マシンを使えば、本来必要な他のOSの機能を、仮想的に使えるためです。

つまり新たにPCを買う必要がなくなるため、費用を大きく軽減できます。また物理的なPCの数が減ることによって、PCの保守や管理にかかる時間を減らすことにもつながります。

OS問わず稼働状況が確認できる

2つ目のメリットとして、OSを問わずに稼働状況を確認できることも挙げられます。本来なら異なるOSのPCを確認するとき、その都度それぞれのPCを確認する必要があります。

しかしその点、仮想マシンを使えば一台で他のPCの中身が確認できるため、情報の一元管理が実現できます。これにより業務における稼働状況の確認がスムーズになります。

セキュリティのリスクを縮小できる

3つ目のメリットは、仮想マシンはセキュリティリスクの縮小にも有効な点です。たとえば一つの仮想マシンに異常が発生しても、仮想的に作られたOSは分散されているもののため、他のOSに大きな影響を及ぼすことを避けられます。

IT業界においてもリスクを分散化する考え方は重要なため、仮想マシンの利用は理にかなった対策といえるでしょう。

仮想マシンを利用するデメリット

仮想マシンは便利でメリットが大きい反面、デメリットも存在します。この章ではそのデメリットを3つに分けてご紹介します。仮想マシンの利用で後悔しないよう、参考にしていただければと思います。

物理的なPCに比べ性能は制限される

物理的なPCに比べると、仮想マシンの性能は制限されることがデメリットです。最もわかりやすい違いが処理のスピードです。別のPCの環境を介していることもあり、動作はどうしても重くなりがちです。

普段使いのような使用であれば特に問題ありませんが、もし負荷の大きい作業をするときは、仮想マシンの使用はなるべく避けるべきでしょう。

専門的な知識や技術が必要

2つ目のデメリットとして、仮想マシンの使用には一定の専門的な知識が求められることが挙げられます。快適に使用するためには、勉強して専門知識を習得するか、仮想マシンに精通した従業員を調達しなければなりません。

相応の学習期間や人材の調達など、時間やお金がかかってしまうことはデメリットといえます。

独自のセキュリティ対策が必要になる

仮想マシンにはセキュリティのリスクを縮小できるメリットがありますが、そのためには独自のセキュリティ対策を施す必要があります。

物理的なPCとは異なり、仮想マシンではさまざまなOSが中に入っています。そのため、行うべきセキュリティ対策は複雑なものになります。

仮想マシンの代表例

仮想マシンの中でも有名なものとして、以下の3つが挙げられます。仮想マシンを選ぶときの候補として、ひとつの参考にしていただければと思います。

• Virtual Box
• Virtual PC
• KVM

Virtual Box

Virtual Boxは仮想マシンを検討するとき、まず名前が挙がる製品のひとつです。IT大手のOracle社が提供しており、仮想マシンとして必要な機能を一通り備えています。

もし、仮想マシンの製品選びで迷っているならVirtual Boxを選べば間違いないでしょう。

Virtual PC

Virtual PCは、IT大手のMicrosoft社が提供している仮想マシンです。仮想マシンとしての知名度も高く、大手ならではの信頼感・安心感も魅力となっています。

もともとはConnectixという会社が開発し、運営を行っていました。しかし、2003年にMicrosoft社がConnectixを買収して現在に至ります。

KVM

KVMは無料で一般公開されている仮想マシンのひとつです。こちらは主にLinux環境で動く製品となっています。

そのためLinux環境下での仮想マシンの導入を検討している企業様は、ぜひ選択肢に入れるべき製品といえます。

まとめ

以上、仮想マシンの基本知識や種類などを詳しくご紹介しました。

本文の内容を簡単にまとめると、以下のようになります。

• 仮想マシンは1台の物理PC内で、他のOSの仮想PC環境を動かせる
• 複数のPCでしなければならない処理が、1台で完結する
• 購入費や時間のコストを削減できる
• 一度に複数立ち上げると、処理が重くなる
• 一定の専門知識が必要

仮想マシンの利用によって、日々の作業がより効率的になります。この機会にぜひ、仮想マシンの利用を考えてみてはいかがでしょうか。

なお仮想マシンの導入を検討している企業様は、ぜひ弊社にご相談ください。無理な勧誘や電話もなく安心して利用できますので、以下のリンクからどうぞ。