C言語で開発をすることになったけど、そんな古い言語で大丈夫なの、と不安に思っていませんか? 実はC言語は、現在でも幅広いジャンルで使用されているプログラム言語なのです。今回はC言語でできることや特徴、そして向いていないことも合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
C言語の特徴・できること
C言語はかなり前から使われている処理速度の速いプログラミング言語です。ここではその特徴、できることを掘り下げていきます。
C言語の特徴と魅力
あらゆるジャンルで利用され、処理速度も速く人気の高いプログラミング言語です。1972年にアメリカのベル研究所に所属していた、デニス・M・リッチー氏とブライアン・W・カーニハン氏によって開発されました。
古くからありますが、2022年6月のTIOBE PCIの人気ランキングで2位を獲得しています。このランキングは、複数の検索エンジンの検索結果より順位を決めており、C言語が現在も高い関心を持たれている証拠です。
幅広く使われ続けているC言語ですが、その特徴をさらに掘り下げてみましょう。
参照サイト:TECH+ 「6月TIOBEプログラミング言語ランキング、C++がJavaを抜く可能性」https://news.mynavi.jp/techplus/article/20220614-2367686/
特徴と魅力1)幅広いジャンルのプログラムが可能
C言語は様々なジャンルで使われています。そもそもこの言語は、AT&T社が1968年に開発したUNIXというOSを、もっと分かりやすく書き換えるために生み出されたものです。
使用に必要とされる環境条件が少ないため、利用できる場面が多くあります。そのため現在は、OSはもちろん、家電を制御するためのパーツからAIまで幅広く使われているのです。
特徴と魅力2)処理速度が速い
コンパイル方式を採用しているためプログラムの処理が速いです。コンパイル方式とは、書かれているプログラミング言語を、コンピュータが読める機械語に変換する方法の1つです。
プログラムは人間が読める形式で書かれたもので、そのままではコンピュータは理解できません。そこで読めるように翻訳する必要があるのですが、2つの方法があります。
- コンパイル方式:プログラムを実行する前に、全体を一括して機械語に変換します。
- インタープリタ方式:プログラムを実行しながら、機械語への翻訳をします。
プログラムを実行しながら翻訳するということは、2つのことを同時にするという事です。そのため情報処理の量が多くなり、インタープリタ方式はコンパイル方式に比べて速度が遅くなります。
ただし、コンパイル方式にもデメリットはあり、プログラムを完成させてからでないと動作確認ができないため、問題があってもすぐに気付くことができません。
特徴と魅力3)常に一定の需要がある
C言語のプログラマーは、常に一定の需要があります。この言語は学習が難しいことから扱える人があまり多くありません。
「レバテックフリーランス」の求人情報を見てみると、Javaが8,407件、PHPは5,321件の求人があるのに対し、C言語は884件です(2022年7月19日現在)。この数だけ見るとJavaの1割程度とそれほど多くないように見えますが、プログラマーの数も多くないので決して少ないとは言えません。
参照サイト:レバテック フリーランス
https://freelance.levtech.jp/
以上より、C言語は50年も使われ続けている、汎用性が高く、処理速度の速いプログラミング言語といえます。
C++・C#との違い
どちらもC言語から派生したもので、50年も使われ続けています。他にも、PHP・Perl・Javaなどいくつも派生があります。
その中でもこの2つは名前が似ているため、C言語について知りたくて検索したときに一緒に出てきたのではないでしょうか。
ここではその違いについて確認しておきましょう。
C++とは
1983年にオブジェクト指向を取り入れて開発されました。「オブジェクト指向」とは、「もの」を組み立てるような考えに基づいてプログラミングする方法です。
ハードウェアの制御に向いており、OS・電子基板などに使われることが多いです。また、C言語と互換性があり、併用することでプログラムの開発効率を上げることもできます。
C#とは
C++をベースに、JAVAという別のプログラミング言語の概念を加えて作られたのですが、C言語との互換性はありません。開発したのはマイクロソフトで、Windowsのソフトウェア・Webアプリケーションの開発に向いています。
ただし、ハードウェアの制御には向いておらず、この点からもC言語とはまったく別物と考えていいでしょう。
C#はもとより、C++も互換性があるとは言え基本的にC言語とは別のプログラミング言語です。
C言語でできること
多様なジャンルで使われているC言語ですが、具体的にどのような事ができるのでしょうか。
できること1)OS(オペレーティングシステム)の開発
もともとUNIXを開発するために作られたので、OSの開発には向いています。実際、Windows・Mac OS・Linuxなどに使われています。
できること2)ロボット制御・組み込み開発
ロボット・家電などを制御するプログラムもC言語がよく使われます。ロボットの手足などを動かすというロボット制御も、組み込むことで家電を制御するプログラムも、似た考え方で作られているのです。
できること3)システム開発
C言語は、処理速度が速いことからシステム開発に採用されることも多いです。特に大企業や官公庁などについては、古いシステムをバージョンアップして使い続けているケースもよく見受けられます。
できること4)ゲーム制作
ゲーム開発には複数のプログラミング言語が使われており、その中にC言語も含まれます。
できること5)人工知能(AI)
AIの開発にも使う場合があります。「機械学習」や「ディープランニング」などのAI系の開発で注目されるジャンルでは、Pythonというプログラミング言語が人気です。しかし、高速処理が必要な場合はC言語のほうが向いています。
このようにC言語を活用して、多様な開発が可能です。
C言語でできることだがあまり向かないこと
C言語でできることは非常に多いのですが、向いていないことも存在します。いったい、どのような事でしょうか。
Web・スマートフォンアプリの開発
JavaScriptやRubyといった、C言語よりWeb・スマートフォンアプリ開発に向いているプログラミング言語があるため、あまり使われません。
C言語の学習
C言語は一文が長く複雑で、さらに「ポインタ」という独特の概念もあるため学習して身に付けるためのハードルが高く、初心者向きとは言えません。
C言語は古いプログラミング言語です。そのためジャンルによっては、より適したものが存在する場合があります。また、入門編としては難易度が高いです。
C言語でできることは幅広く修得の難易度が高い
今回は、C言語の特徴とできることを詳しく紹介してきました。あらゆるところで採用されている一方で、修得するための難易度が高い言語です。
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